「……ここ、どこだ?」
気が付いたら見知らぬ場所にいた。
いつも通りの日常。
いつも通りの時間に目覚め、いつも通りに授業を受け、放課後はいつも通りに部室で京子たちと過ごした。
雨が降っていたので早めに解散し、帰宅後すぐにシャワーを浴びた。
買い物はしていなかったので夕食は買い置きのパスタを茹でて食べた。
ベッドの上でスマホをいじりながらだらだらしていたら眠くなって、それから……。
「ダメだ……思い出せない」
覚醒し切らない頭がもどかしい。
大きく息を吸い、吐き出す。
しっかりしろ、これは異常事態だ。
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1名無しの七森
2016/09/13(火) 04:12:16.43282名無しの七森
2016/09/22(木) 17:44:56.34 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
283名無しの七森
2016/09/22(木) 18:27:25.43 面白かったです!
読み応えのあるSS
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284名無しの七森
2016/09/22(木) 19:54:20.85 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
285名無しの七森
2016/09/22(木) 22:51:15.51 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
286名無しの七森
2016/09/23(金) 01:55:56.27 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
287名無しの七森
2016/09/23(金) 04:25:18.37 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
288名無しの七森
2016/09/23(金) 05:44:30.45 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
289名無しの七森
2016/09/23(金) 06:46:50.36 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
290名無しの七森
2016/09/23(金) 07:34:45.49 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
291名無しの七森
2016/09/23(金) 12:29:07.89 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
292名無しの七森
2016/09/24(土) 00:33:42.96 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
293名無しの七森
2016/09/24(土) 15:39:36.86 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
294名無しの七森
2016/09/24(土) 20:43:27.94 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
295名無しの七森
2016/09/25(日) 05:37:51.92 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
296名無しの七森
2016/09/25(日) 12:21:31.67 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
297名無しの七森
2016/09/25(日) 17:31:14.19 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
298名無しの七森
2016/09/25(日) 18:13:42.12 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
299名無しの七森
2016/09/25(日) 19:29:09.25 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
300名無しの七森
2016/09/25(日) 23:40:15.39 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
301名無しの七森
2016/09/25(日) 23:42:14.32 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
302名無しの七森
2016/09/25(日) 23:50:03.87 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
303名無しの七森
2016/09/26(月) 00:31:22.78 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
304名無しの七森
2016/09/26(月) 00:59:22.62 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
305名無しの七森
2016/09/26(月) 01:41:03.79 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
306名無しの七森
2016/09/26(月) 02:05:11.03 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
307名無しの七森
2016/09/26(月) 03:12:34.34 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
308名無しの七森
2016/09/26(月) 05:32:16.89 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
309名無しの七森
2016/09/26(月) 11:03:12.12 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
310名無しの七森
2016/09/26(月) 12:58:34.18 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
311名無しの七森
2016/09/26(月) 17:14:35.58 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
312名無しの七森
2016/09/26(月) 18:18:03.52 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
313名無しの七森
2016/09/26(月) 19:16:34.89 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
314名無しの七森
2016/09/26(月) 19:44:56.70 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
315名無しの七森
2016/09/26(月) 20:04:08.43 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
316名無しの七森
2016/09/26(月) 20:09:24.29 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
317名無しの七森
2016/09/26(月) 20:16:39.91 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
318名無しの七森
2016/09/26(月) 20:32:08.83 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン
319名無しの七森
2016/09/27(火) 00:40:29.85 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
320名無しの七森
2016/09/27(火) 00:49:31.85 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり
321名無しの七森
2016/09/27(火) 01:01:39.02 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり
322名無しの七森
2016/09/27(火) 15:15:28.78 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり
323名無しの七森
2016/09/27(火) 16:20:45.13 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙
324名無しの七森
2016/09/28(水) 00:25:50.11 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙
325名無しの七森
2016/09/28(水) 00:40:37.01 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙
326名無しの七森
2016/09/28(水) 10:42:47.38 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン キャラソン 画像
327名無しの七森
2016/09/28(水) 14:04:36.96 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン キャラソン 画像
328名無しの七森
2016/09/28(水) 17:13:34.93 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン キャラソン 画像
329名無しの七森
2016/09/28(水) 19:18:03.27 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙
330名無しの七森
2016/09/28(水) 20:45:27.55 廊下の窓から西日が差し込む。
こんなにも綺麗な夕日はいつぶりだろう。
私はガラにもなく足を止めそれに見入ってしまった。
視線を落とせば、校庭で運動部連中が元気に練習をしている。
このところ雨が続いて満足に練習出来なかった反動だろうか。
その鬱憤を晴らすかのように部員たちは声を張り上げていた。
(健全だなぁ……)
ーーー絶賛青春謳歌中。
帰宅部同然の私の目にはそれが少し眩しく見えた。
陸上部顧問の南野先生から直々に陸上部への勧誘を受けたとき、
なんだかんだ理由を付けて断ったものの、本心ではほんの少し揺れていた。
昔から身体を動かす事は得意だったし、実際入学したばかりの頃に一度、陸上部の見学にも行っている。
なにかが違えば、今ごろ私もあの輪の中に混ざっていたのかもしれない。
といっても、今の生活に不満を感じている訳ではないのだが。
幸い私は気のいい友人に恵まれている。
その友人達と共にモラトリアムを貪るのも、一つの青春だろう。
……物は言い様ではあるけど。
こんなにも綺麗な夕日はいつぶりだろう。
私はガラにもなく足を止めそれに見入ってしまった。
視線を落とせば、校庭で運動部連中が元気に練習をしている。
このところ雨が続いて満足に練習出来なかった反動だろうか。
その鬱憤を晴らすかのように部員たちは声を張り上げていた。
(健全だなぁ……)
ーーー絶賛青春謳歌中。
帰宅部同然の私の目にはそれが少し眩しく見えた。
陸上部顧問の南野先生から直々に陸上部への勧誘を受けたとき、
なんだかんだ理由を付けて断ったものの、本心ではほんの少し揺れていた。
昔から身体を動かす事は得意だったし、実際入学したばかりの頃に一度、陸上部の見学にも行っている。
なにかが違えば、今ごろ私もあの輪の中に混ざっていたのかもしれない。
といっても、今の生活に不満を感じている訳ではないのだが。
幸い私は気のいい友人に恵まれている。
その友人達と共にモラトリアムを貪るのも、一つの青春だろう。
……物は言い様ではあるけど。
331名無しの七森
2016/09/28(水) 20:52:04.23 新章きた!?
332名無しの七森
2016/09/28(水) 20:52:24.41 (っと、いかんいかん)
こんなところで油を売っている暇はない。
教室では彼女が待っているはずだ。
私は両手に抱えた大量のプリントを持ち直し、再び歩き始めた。
あの奇妙な夢を見てからすでに一ヶ月以上が経つ。
夢に出てきた怪物に突然襲われる!
……ということもなく、私はすっかり元の平凡な日常へと戻っていた。
このまま時間が経てば、あの夢はじきに記憶から失われていくのだろう。
………時間が経てば、の話だが。
雨が降ると、私は未だに思い出してしまう。
あの夜の事を。あの夢の事を。
(明日からはまた、雨だっけ……)
六月。
梅雨はまだ始まったばかりだ。
美しい夕日に照らされながら、私は足を進める。
こんなところで油を売っている暇はない。
教室では彼女が待っているはずだ。
私は両手に抱えた大量のプリントを持ち直し、再び歩き始めた。
あの奇妙な夢を見てからすでに一ヶ月以上が経つ。
夢に出てきた怪物に突然襲われる!
……ということもなく、私はすっかり元の平凡な日常へと戻っていた。
このまま時間が経てば、あの夢はじきに記憶から失われていくのだろう。
………時間が経てば、の話だが。
雨が降ると、私は未だに思い出してしまう。
あの夜の事を。あの夢の事を。
(明日からはまた、雨だっけ……)
六月。
梅雨はまだ始まったばかりだ。
美しい夕日に照らされながら、私は足を進める。
333名無しの七森
2016/09/28(水) 20:58:40.69 教室へ戻ると彼女は一人、席に座って作業に没頭していた。
茜色に染まった教室には私を除けば彼女一人しかいない。
彼女は作業に集中するあまり、私に気づいていないようだ。
少々声を掛けるのが憚られたが、そこまで気を使うほど知らぬ仲でもない。
「ただいま」
一言。
なるべく驚かせないようなトーンでそう言った。
そこで彼女はようやく私に気がついたようだ。
「おかえりなさい」
一言。
振り向いて彼女、杉浦綾乃はそう言った。
茜色に染まった教室には私を除けば彼女一人しかいない。
彼女は作業に集中するあまり、私に気づいていないようだ。
少々声を掛けるのが憚られたが、そこまで気を使うほど知らぬ仲でもない。
「ただいま」
一言。
なるべく驚かせないようなトーンでそう言った。
そこで彼女はようやく私に気がついたようだ。
「おかえりなさい」
一言。
振り向いて彼女、杉浦綾乃はそう言った。
334名無しの七森
2016/09/28(水) 21:01:20.55 「これ、ここに置いておくから」
私は手に抱えていたプリントを手近な机の上へと降ろした。
一枚一枚は軽いとは言え、量が量なのでそこそこ疲れた。
そのまま肩をほぐしていると、綾乃から「お疲れ様」と労いの言葉をかけられる。
「ごめんなさいね、手伝ってもらっちゃって」
「いや、これクラスの仕事だろ? 別に気にしなくていいよ」
私がそう言うと、綾乃は小さく笑って「ありがとう」と返した。
なんとなくむず痒くなった私は、綾乃の正面の席からイスを拝借してそこに腰掛けた。
「何か手伝えることがあれば、言ってもらえれば」
「ありがとう。でも大丈夫よ、もうすぐ終わるから」
そう言って再び作業に没頭し始める綾乃。
「そっか」とだけ返して、なんとなくその様子を眺める。
早い。
やはりこの手の作業は手慣れているのだろうなと感じた。
私なら倍の時間は掛かるかもしれない。
私は手に抱えていたプリントを手近な机の上へと降ろした。
一枚一枚は軽いとは言え、量が量なのでそこそこ疲れた。
そのまま肩をほぐしていると、綾乃から「お疲れ様」と労いの言葉をかけられる。
「ごめんなさいね、手伝ってもらっちゃって」
「いや、これクラスの仕事だろ? 別に気にしなくていいよ」
私がそう言うと、綾乃は小さく笑って「ありがとう」と返した。
なんとなくむず痒くなった私は、綾乃の正面の席からイスを拝借してそこに腰掛けた。
「何か手伝えることがあれば、言ってもらえれば」
「ありがとう。でも大丈夫よ、もうすぐ終わるから」
そう言って再び作業に没頭し始める綾乃。
「そっか」とだけ返して、なんとなくその様子を眺める。
早い。
やはりこの手の作業は手慣れているのだろうなと感じた。
私なら倍の時間は掛かるかもしれない。
335名無しの七森
2016/09/28(水) 21:07:52.38 放課後。
今日はごらく部の活動予定がなかったので早々に帰り支度をしていると、担任から呼び止められた。
正確には私や京子に向けてではなく、綾乃と千歳に向けてだろうが。
担任曰く
・クラス配布用の資料の作成と、倉庫整理の人員がそれぞれ一人ずつ欲しい
・資料作成は要点にマーカーを引いたり資料のホチキス止めをしたり、こまごまとした作業
・倉庫整理はそれぞれのクラスから人を集めて一気に行う、それが終わったら別の配布資料をそれぞれの教室まで持ち帰って欲しい
・おそらく二人それぞれ同じくらいの時間に終わるはず
とのこと。
チラリと担任の机に積まれた資料の山を見た。
とてもじゃないが、私や京子では時間内に終えられる気がしない。
綾乃か千歳が作業をすれば時間内にギリギリ、といったところだろうか。
半ば担任の思惑通りに資料作成は綾乃が受け持つことになった。
続いて「じゃあうちが………」とまで言いかけた千歳を私が制止。
力仕事を千歳にやらせるのはどうにも忍びなかった。
しばしの問答のあと、結局倉庫整理は私が引き受けることとなった。
……京子がいると余計に時間を喰う気がしたので、先に千歳と帰らせた。これはいい判断だったと思う。
今日はごらく部の活動予定がなかったので早々に帰り支度をしていると、担任から呼び止められた。
正確には私や京子に向けてではなく、綾乃と千歳に向けてだろうが。
担任曰く
・クラス配布用の資料の作成と、倉庫整理の人員がそれぞれ一人ずつ欲しい
・資料作成は要点にマーカーを引いたり資料のホチキス止めをしたり、こまごまとした作業
・倉庫整理はそれぞれのクラスから人を集めて一気に行う、それが終わったら別の配布資料をそれぞれの教室まで持ち帰って欲しい
・おそらく二人それぞれ同じくらいの時間に終わるはず
とのこと。
チラリと担任の机に積まれた資料の山を見た。
とてもじゃないが、私や京子では時間内に終えられる気がしない。
綾乃か千歳が作業をすれば時間内にギリギリ、といったところだろうか。
半ば担任の思惑通りに資料作成は綾乃が受け持つことになった。
続いて「じゃあうちが………」とまで言いかけた千歳を私が制止。
力仕事を千歳にやらせるのはどうにも忍びなかった。
しばしの問答のあと、結局倉庫整理は私が引き受けることとなった。
……京子がいると余計に時間を喰う気がしたので、先に千歳と帰らせた。これはいい判断だったと思う。
336名無しの七森
2016/09/28(水) 21:15:45.69 「最近綾乃ちゃん、元気ないんよ……」
ふと、別れ際に千歳が言った言葉を思い出す。
さっそく作業を開始した綾乃を教室に残し、うだうだ文句を言う京子をあやしながら3人で昇降口まで向かっているとき。
千歳が神妙な面持ちでそう呟いた。
「え、綾乃が? う〜ん……いつも通りに見えたけどなぁ」
腕を組んで首を傾げる京子。
いつも通りの杉浦綾乃、特に気になるようなところはない。
私も京子と同意見だった。
しかし、変わらぬ面持ちで千歳は続ける。
「うん、うちの思い過ごしならええんやけどな。でも、たまにどこか遠くを見て考え事しとるみたいで……」
「それはいつから?」
私がそう促すと千歳は少し考え込む素振りを見せる。
そして、しばしの沈黙の後こう答えた。
「えっと、一ヶ月くらい前かなぁ。ほら、船見さん、前に風邪引いて学校休んだやろ? あの時くらいからやったと思う」
ふと、別れ際に千歳が言った言葉を思い出す。
さっそく作業を開始した綾乃を教室に残し、うだうだ文句を言う京子をあやしながら3人で昇降口まで向かっているとき。
千歳が神妙な面持ちでそう呟いた。
「え、綾乃が? う〜ん……いつも通りに見えたけどなぁ」
腕を組んで首を傾げる京子。
いつも通りの杉浦綾乃、特に気になるようなところはない。
私も京子と同意見だった。
しかし、変わらぬ面持ちで千歳は続ける。
「うん、うちの思い過ごしならええんやけどな。でも、たまにどこか遠くを見て考え事しとるみたいで……」
「それはいつから?」
私がそう促すと千歳は少し考え込む素振りを見せる。
そして、しばしの沈黙の後こう答えた。
「えっと、一ヶ月くらい前かなぁ。ほら、船見さん、前に風邪引いて学校休んだやろ? あの時くらいからやったと思う」
337名無しの七森
2016/09/28(水) 21:22:24.55 「あー! あったあった! みんなで風邪っ引き結衣のお見舞いに行ったときっしょ?」
はしゃぐ京子とは対照的に、私は固まった。
一ヶ月、前?
背中にひやりと冷たいものが走る。
一ヶ月前、私があの夢を見た夜。
それと同じ時期から綾乃の様子がおかしい。千歳はそう言う。
これは偶然なのか、それとも。
「うん。せやから、船見さん……」
「……わかった。それとなく綾乃に聞いてみるよ」
私で力になれるかどうかは分からないけど、小さくそう付け加えて言った。
それを聞いた千歳はいくらか安心した様な表情になる。
……千歳も随分悩んでいたのだと、この時ようやく気がついた。
友人二人の変化を悟れなかった自分が情けない。
京子に耳打ちして、千歳のフォローは京子に任せることにした。
この時ばかりは無駄に自信に満ちたサムズアップが頼もしく見えた。
二人を見送り、
私は重い足取りで指定された倉庫へと向かった。
はしゃぐ京子とは対照的に、私は固まった。
一ヶ月、前?
背中にひやりと冷たいものが走る。
一ヶ月前、私があの夢を見た夜。
それと同じ時期から綾乃の様子がおかしい。千歳はそう言う。
これは偶然なのか、それとも。
「うん。せやから、船見さん……」
「……わかった。それとなく綾乃に聞いてみるよ」
私で力になれるかどうかは分からないけど、小さくそう付け加えて言った。
それを聞いた千歳はいくらか安心した様な表情になる。
……千歳も随分悩んでいたのだと、この時ようやく気がついた。
友人二人の変化を悟れなかった自分が情けない。
京子に耳打ちして、千歳のフォローは京子に任せることにした。
この時ばかりは無駄に自信に満ちたサムズアップが頼もしく見えた。
二人を見送り、
私は重い足取りで指定された倉庫へと向かった。
338名無しの七森
2016/09/28(水) 21:23:36.46 おっ続きが来てる
339名無しの七森
2016/09/28(水) 21:26:56.27 夕暮れに染まった教室。
私は黙々と作業を続ける綾乃を見ていた。
「それとなく聞いてみる」とは言ってみたものの、どう切り出せばいいものか。
目の前の彼女はやはり普段と変わらぬ様子に見えた。
校庭で運動部が練習する声。
チラリと窓の外を見る。
カチカチと教室内の時計の針が進む音。
チラリと時計を見る。
なにをやっているんだ、私は。
しばし無為な葛藤を続けていると、
やがて綾乃はペンを置き、そのまま小さく伸びをした。
「ふぅ、お待たせ船見さん。これで全部終わったわ」
「あ、ああ。うん、お疲れ様」
少し上擦ったような間抜けな声を出してしまった。
きょとんとした顔で「大丈夫?」と綾乃。
ーーー逆に心配させてどうする!
私はそれに曖昧に返事をした。
恥じらいから赤くなった頬が熱い。
私は黙々と作業を続ける綾乃を見ていた。
「それとなく聞いてみる」とは言ってみたものの、どう切り出せばいいものか。
目の前の彼女はやはり普段と変わらぬ様子に見えた。
校庭で運動部が練習する声。
チラリと窓の外を見る。
カチカチと教室内の時計の針が進む音。
チラリと時計を見る。
なにをやっているんだ、私は。
しばし無為な葛藤を続けていると、
やがて綾乃はペンを置き、そのまま小さく伸びをした。
「ふぅ、お待たせ船見さん。これで全部終わったわ」
「あ、ああ。うん、お疲れ様」
少し上擦ったような間抜けな声を出してしまった。
きょとんとした顔で「大丈夫?」と綾乃。
ーーー逆に心配させてどうする!
私はそれに曖昧に返事をした。
恥じらいから赤くなった頬が熱い。
340名無しの七森
2016/09/28(水) 21:31:56.60 「最後に二つの資料を先生の机に置いておけばいいんですって」
綾乃が言うにはこのあと職員会議があるらしく、担任には報告せずそのまま帰ってもいいらしい。
そんないい加減でいいのか?と聞いてみると、どうやら以前にもこういう事があったのだという。
そういえば去年綾乃のクラスを担当していたのもあの先生だという事を思い出した。
……なんだかなぁ。
苦笑する綾乃に向かって言う。
「ああ、じゃあ私が運ぶよ」
「ううん、半分持つわ」
そう言って綾乃は先程まで作成していた資料をテキパキとまとめだした。
……結局、綾乃ばかりが働いていたような気がする。
なら、せめて重い方は私が持とう。
そう思って席を立ったのと同時に、音が鳴り響いた。
綾乃が言うにはこのあと職員会議があるらしく、担任には報告せずそのまま帰ってもいいらしい。
そんないい加減でいいのか?と聞いてみると、どうやら以前にもこういう事があったのだという。
そういえば去年綾乃のクラスを担当していたのもあの先生だという事を思い出した。
……なんだかなぁ。
苦笑する綾乃に向かって言う。
「ああ、じゃあ私が運ぶよ」
「ううん、半分持つわ」
そう言って綾乃は先程まで作成していた資料をテキパキとまとめだした。
……結局、綾乃ばかりが働いていたような気がする。
なら、せめて重い方は私が持とう。
そう思って席を立ったのと同時に、音が鳴り響いた。
341名無しの七森
2016/09/28(水) 21:34:40.64 窓の外を見やる。
それは17時の訪れを知らせる街のチャイムだった。
やけにタイミング良く鳴ったそれに、気持ちが悪いような、妙な感覚を覚える。
つい聴き入ってしまっていると、ふいに前方からバサバサバサと、紙が擦れる音。
それにつられて私も前を向く。
「綾乃……?」
床と机の上には先程まで綾乃がまとめていた資料が散らばっていた。
そして。
なにかを手に抱えたような体勢のまま、硬直する綾乃。
「ッ!? 綾乃!」
慌てて側まで駆け寄る。
綾乃は顔を伏せ、身体を小さく震わせていた。
それは17時の訪れを知らせる街のチャイムだった。
やけにタイミング良く鳴ったそれに、気持ちが悪いような、妙な感覚を覚える。
つい聴き入ってしまっていると、ふいに前方からバサバサバサと、紙が擦れる音。
それにつられて私も前を向く。
「綾乃……?」
床と机の上には先程まで綾乃がまとめていた資料が散らばっていた。
そして。
なにかを手に抱えたような体勢のまま、硬直する綾乃。
「ッ!? 綾乃!」
慌てて側まで駆け寄る。
綾乃は顔を伏せ、身体を小さく震わせていた。
342名無しの七森
2016/09/28(水) 21:38:41.10 「おい! どうした綾乃! 綾乃!!」
必死に声を掛け、肩を揺する。
ーーー何があった!? 原因は!?
しばらく私の呼び掛けに反応を示さなかった綾乃だったが、
突然ハッとしたような表情を浮かべたあと、ゆっくりと私の方を向いた。
「あ…………船見、さん……?」
その顔は真っ青で、額には汗が滲んでいた。
綾乃が意識を取り戻した事に、私はひとまず安堵した。
……やはり千歳は凄い。
綾乃のことを、よく分かっている。
私は綾乃の肩に手を置いたまま、目を真っ直ぐに見て言った。
「単刀直入に言うよ。綾乃……『なにがあった』の?」
部活の音も。時計の音も。
その時の私には聞こえていなかった。
必死に声を掛け、肩を揺する。
ーーー何があった!? 原因は!?
しばらく私の呼び掛けに反応を示さなかった綾乃だったが、
突然ハッとしたような表情を浮かべたあと、ゆっくりと私の方を向いた。
「あ…………船見、さん……?」
その顔は真っ青で、額には汗が滲んでいた。
綾乃が意識を取り戻した事に、私はひとまず安堵した。
……やはり千歳は凄い。
綾乃のことを、よく分かっている。
私は綾乃の肩に手を置いたまま、目を真っ直ぐに見て言った。
「単刀直入に言うよ。綾乃……『なにがあった』の?」
部活の音も。時計の音も。
その時の私には聞こえていなかった。
343名無しの七森
2016/09/28(水) 21:43:51.24 また間が開きます
ごめんなさい
ごめんなさい
344名無しの七森
2016/09/28(水) 22:06:41.40 おつつ
345名無しの七森
2016/09/28(水) 22:22:13.01 この展開はまさかの結綾…
346名無しの七森
2016/09/28(水) 22:44:25.96 これは期待
347名無しの七森
2016/09/28(水) 23:00:12.84 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり
348名無しの七森
2016/09/29(木) 04:32:22.86 更新きとるやんけよっしゃ
349名無しの七森
2016/09/29(木) 06:40:50.72 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人
350名無しの七森
2016/09/29(木) 14:23:21.01 まさかの更新
ありがとうございます
ありがとうございます
351名無しの七森
2016/09/29(木) 18:58:35.13 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン トメイトゥ 画像
352名無しの七森
2016/09/30(金) 11:43:28.92 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり イケメン
353名無しの七森
2016/10/01(土) 11:53:03.33 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss 壁紙 キャラソン
354名無しの七森
2016/10/01(土) 12:46:05.60 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン トメイトゥ 画像
355名無しの七森
2016/10/01(土) 14:17:14.41 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン トメイトゥ 画像
356名無しの七森
2016/10/01(土) 15:59:01.67 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり イケメン
357名無しの七森
2016/10/01(土) 17:07:27.46 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり イケメン
358名無しの七森
2016/10/01(土) 17:39:08.26 「綾乃……なにがあったの?」
ーーー悟られてしまった。
私の内に芽生えた狂気。
それを誰にも悟られぬよう生活していたのに。
我ながら上手くカモフラージュ出来ていたと思う。
両親や一番の友人、千歳ですら気づけぬよう、細心の注意を払っていたつもりだった。
船見さんは私の目を真っ直ぐ見つめている。
その目からは本気で私を心配してくれているかのような、強い意思を感じた。
ただ、今の私はそれを見ているのが辛くて。
そっと目を反らす。
ーーー悟られてしまった。
私の内に芽生えた狂気。
それを誰にも悟られぬよう生活していたのに。
我ながら上手くカモフラージュ出来ていたと思う。
両親や一番の友人、千歳ですら気づけぬよう、細心の注意を払っていたつもりだった。
船見さんは私の目を真っ直ぐ見つめている。
その目からは本気で私を心配してくれているかのような、強い意思を感じた。
ただ、今の私はそれを見ているのが辛くて。
そっと目を反らす。
359名無しの七森
2016/10/01(土) 17:41:47.07 (言えるわけ、ないじゃない……)
チャイムの音が恐ろしく感じられるようになったのは、あの事件のあとからだった。
奇異体験の始まりを告げるかのように、静かすぎる街に鳴り響いたメロディー。
……それが鮮烈に脳裏に焼き付いてしまっていた。
一種のトラウマのようなものだと、自分では思っている。
17時が近づくと音に備えて身構えるのがすでに習慣となっていた。
事前に認識していれば先ほどのような醜態を晒すことはない。
しかし、今日は作業に集中するあまりそれを怠ってしまった。
不意を、つかれた。
夕暮れの教室。
船見さんの視線が痛いほど私に突き刺さる。
チャイムの音が恐ろしく感じられるようになったのは、あの事件のあとからだった。
奇異体験の始まりを告げるかのように、静かすぎる街に鳴り響いたメロディー。
……それが鮮烈に脳裏に焼き付いてしまっていた。
一種のトラウマのようなものだと、自分では思っている。
17時が近づくと音に備えて身構えるのがすでに習慣となっていた。
事前に認識していれば先ほどのような醜態を晒すことはない。
しかし、今日は作業に集中するあまりそれを怠ってしまった。
不意を、つかれた。
夕暮れの教室。
船見さんの視線が痛いほど私に突き刺さる。
360名無しの七森
2016/10/01(土) 17:48:21.68 沈黙が苦しい。
船見さんからそれ以上の言葉はなかった。
ただ静かに私の返答を待っている。
間髪入れずに「なんでもないわ、大丈夫よ」とでも言っておけばよかった。
ーーーちょっと驚いただけ。さぁ帰りましょう。
これでだけで済んだかもしれないのに。
どうして私は肝心なところで機転が利かないのだろう。
別に船見さんが嫌いだとか、信用できないだとか、そんなことはない。
むしろ、その逆。
船見さんは思いやりのあるいい人だ。
さっきだって、千歳を気遣って自ら率先して仕事を引き受けてくれていた。
一見クールなように見えて常に周りに気を配っている。
そういうところが素敵だと思うし、私もそうであれたらと羨ましく思う。
友人……だと思っている。私だけかもしれないけれど。
ただ、それとこれとは話が別だ。
例え相手が誰であっても話すことはできない。
むしろ親しい人であればあるほど、話すわけにはいかない。
特に、あの魔術については。
誰にも話さず、譲渡せずに、私一人で抱え込まなければならない。
好奇心を抑え切れずに、危険と分かっていたにも関わらず。
しばらく眠ることも忘れて、記述を読みふけってしまった、私の責任なのだから。
船見さんからそれ以上の言葉はなかった。
ただ静かに私の返答を待っている。
間髪入れずに「なんでもないわ、大丈夫よ」とでも言っておけばよかった。
ーーーちょっと驚いただけ。さぁ帰りましょう。
これでだけで済んだかもしれないのに。
どうして私は肝心なところで機転が利かないのだろう。
別に船見さんが嫌いだとか、信用できないだとか、そんなことはない。
むしろ、その逆。
船見さんは思いやりのあるいい人だ。
さっきだって、千歳を気遣って自ら率先して仕事を引き受けてくれていた。
一見クールなように見えて常に周りに気を配っている。
そういうところが素敵だと思うし、私もそうであれたらと羨ましく思う。
友人……だと思っている。私だけかもしれないけれど。
ただ、それとこれとは話が別だ。
例え相手が誰であっても話すことはできない。
むしろ親しい人であればあるほど、話すわけにはいかない。
特に、あの魔術については。
誰にも話さず、譲渡せずに、私一人で抱え込まなければならない。
好奇心を抑え切れずに、危険と分かっていたにも関わらず。
しばらく眠ることも忘れて、記述を読みふけってしまった、私の責任なのだから。
361名無しの七森
2016/10/01(土) 17:55:03.68 沈黙は続く。
私は何と答えればいいのだろう。
私がこのままはぐらかせば、船見さんは無理に追求しては来ない気がする。
彼女は優しい人だから。
でも、秘密を抱えたまま彼女とこのまま友人でいられるだろうか。
いくら頭の中で考えてみても肝心の言葉が出てこない。
……この期に及んで、私は自分の事しか考えていない。
この沈黙は永遠に続くのではないか。
そう思ったとき、ピーとよく通るホイッスルの音が鳴った。
続いて何人かの笑い声が聞こえてくる。
陸上部かテニス部の休憩時間、だと思う。
私への視線を外し、代わりに窓の外を見る船見さんの気配。
それに少しホッとしてしまった自分が、嫌だった。
ふと私の肩から重みがなくなる。
顔を上げると、私が床に散らした資料。
船見さんがしゃがんで、それを拾い始めていた。
「あ……」
「いいよ、座ってて」
ーーその声色は優しくて。
ーーその優しさすら無下にしている自分がひどく醜く思えて。
私はまた、顔を伏せた。
私は何と答えればいいのだろう。
私がこのままはぐらかせば、船見さんは無理に追求しては来ない気がする。
彼女は優しい人だから。
でも、秘密を抱えたまま彼女とこのまま友人でいられるだろうか。
いくら頭の中で考えてみても肝心の言葉が出てこない。
……この期に及んで、私は自分の事しか考えていない。
この沈黙は永遠に続くのではないか。
そう思ったとき、ピーとよく通るホイッスルの音が鳴った。
続いて何人かの笑い声が聞こえてくる。
陸上部かテニス部の休憩時間、だと思う。
私への視線を外し、代わりに窓の外を見る船見さんの気配。
それに少しホッとしてしまった自分が、嫌だった。
ふと私の肩から重みがなくなる。
顔を上げると、私が床に散らした資料。
船見さんがしゃがんで、それを拾い始めていた。
「あ……」
「いいよ、座ってて」
ーーその声色は優しくて。
ーーその優しさすら無下にしている自分がひどく醜く思えて。
私はまた、顔を伏せた。
362名無しの七森
2016/10/01(土) 18:02:07.81 「夢」
「え……」
資料を拾いながら、船見さんが小さく呟いた。
こちらに背を向けているせいで、その表情は伺えない。
「独り言だと思って」と一言置いて、彼女は続ける。
「一ヶ月くらい前、夢を見たんだ」
なんの話だろう。
立ち上がった船見さんは手に持った紙の束を机の上で整え始める。
相変わらず背は向けたままだ。
「その日は雨が降ってた」
淡々とした口調。
私が作ったものと、船見さんが持ってきてくれたもの。
二つの資料を重ねて腕に抱えると、そのまま歩き出す。
「夢の中では私は……よっと」
抱えていたそれを先生の机へと置いた。
「ふぅ」と一息ついて肩をほぐす船見さん。
その姿から、目が離せない。
反転してこちらへ戻ってきた彼女は元の席へと座った。
二人、向き合う形となる。
「見たこともない部屋の中にいた」
船見さんは静かに語り始めた。
夕日に照らされた船見さんの表情は柔らかかったものの、その目は笑っていなかった。
「え……」
資料を拾いながら、船見さんが小さく呟いた。
こちらに背を向けているせいで、その表情は伺えない。
「独り言だと思って」と一言置いて、彼女は続ける。
「一ヶ月くらい前、夢を見たんだ」
なんの話だろう。
立ち上がった船見さんは手に持った紙の束を机の上で整え始める。
相変わらず背は向けたままだ。
「その日は雨が降ってた」
淡々とした口調。
私が作ったものと、船見さんが持ってきてくれたもの。
二つの資料を重ねて腕に抱えると、そのまま歩き出す。
「夢の中では私は……よっと」
抱えていたそれを先生の机へと置いた。
「ふぅ」と一息ついて肩をほぐす船見さん。
その姿から、目が離せない。
反転してこちらへ戻ってきた彼女は元の席へと座った。
二人、向き合う形となる。
「見たこともない部屋の中にいた」
船見さんは静かに語り始めた。
夕日に照らされた船見さんの表情は柔らかかったものの、その目は笑っていなかった。
363名無しの七森
2016/10/01(土) 18:09:17.76 ーーー
ーー
ー
「……で、目が覚めた。確認したら、足はなんともなかったんだけどね。おしまい」
船見さんは左ももを軽くさすりながら、自嘲するかのように小さく笑った。
そして「退屈だった?」と私に問いかける。
言葉に、ならない。
六月も中旬に差し掛かろうというのに、肌寒さすら感じる。
船見さんは最初に夢の話だと言っていた。
血のスープの話。
死体を触った話。
自らの足にナイフを突き立てた話。
毒を飲み、もがき苦しんだ話。
ーーーどれも描写が鮮明すぎる!
まるで本当に経験したかのようなリアリティがあった。
渇いた喉から、なんとか声をしぼり出す。
「…………この話は、私以外の誰かに……」
「綾乃にしか話してないよ」
「どうして!?」
反射的にイスから立ちあがり声を荒げる。
なぜ私にだけ? なぜこのタイミングで?
理解が、追いつかない。
船見さんはスッと顔を上げ、私と目線を合わせる。
彼女の顔からは笑みが消えていた。
「話さなきゃ、いけない気がしたから」
窓の外からは先ほど聞いたホイッスルの音と、何人かが不満を漏らすような声が聞こえた。
ーー
ー
「……で、目が覚めた。確認したら、足はなんともなかったんだけどね。おしまい」
船見さんは左ももを軽くさすりながら、自嘲するかのように小さく笑った。
そして「退屈だった?」と私に問いかける。
言葉に、ならない。
六月も中旬に差し掛かろうというのに、肌寒さすら感じる。
船見さんは最初に夢の話だと言っていた。
血のスープの話。
死体を触った話。
自らの足にナイフを突き立てた話。
毒を飲み、もがき苦しんだ話。
ーーーどれも描写が鮮明すぎる!
まるで本当に経験したかのようなリアリティがあった。
渇いた喉から、なんとか声をしぼり出す。
「…………この話は、私以外の誰かに……」
「綾乃にしか話してないよ」
「どうして!?」
反射的にイスから立ちあがり声を荒げる。
なぜ私にだけ? なぜこのタイミングで?
理解が、追いつかない。
船見さんはスッと顔を上げ、私と目線を合わせる。
彼女の顔からは笑みが消えていた。
「話さなきゃ、いけない気がしたから」
窓の外からは先ほど聞いたホイッスルの音と、何人かが不満を漏らすような声が聞こえた。
364名無しの七森
2016/10/01(土) 18:17:04.10 私はそのままの姿勢で立ち尽くす。
船見さんはじっと私の目を見つめている。
今、私はどんな顔をしているのだろう。
彼女の目的が、見えない。
彼女はゆっくりと口を開く。
「とりあえず、座りなよ」
「あ………ご、ごめんなさい……」
私は言われるがままにイスに座った。
先ほどの自分の行動を思い出す。
……取り乱しすぎだ。
ほとんど「後ろめたいことがあります」と言っているようなものじゃない。
これではもう、なんでもないは通りそうにない。
そんな私を見てか。
表情をいくらかやわらげて、船見さんは言う。
「いや、脅かすつもりはなかったんだ……こっちこそ、ごめん」
あんな話をしておいてなんだけど、そう付け加えて言う。
私はうなだれるしかなかった。
膝の上で丸めた拳をじっと見る。
少し間をおいて、船見さんは続ける。
船見さんはじっと私の目を見つめている。
今、私はどんな顔をしているのだろう。
彼女の目的が、見えない。
彼女はゆっくりと口を開く。
「とりあえず、座りなよ」
「あ………ご、ごめんなさい……」
私は言われるがままにイスに座った。
先ほどの自分の行動を思い出す。
……取り乱しすぎだ。
ほとんど「後ろめたいことがあります」と言っているようなものじゃない。
これではもう、なんでもないは通りそうにない。
そんな私を見てか。
表情をいくらかやわらげて、船見さんは言う。
「いや、脅かすつもりはなかったんだ……こっちこそ、ごめん」
あんな話をしておいてなんだけど、そう付け加えて言う。
私はうなだれるしかなかった。
膝の上で丸めた拳をじっと見る。
少し間をおいて、船見さんは続ける。
365名無しの七森
2016/10/01(土) 18:21:13.83 「もし、もしね。さっき私が話した嘘みたいな話。それと同じような話を綾乃が知っていたらさ。聞かせて欲しいんだ」
その口調は、普段の彼女と変わらない、優しいものだった。
船見さんはなにかに気づいている。
そして先ほどの『スープの夢』の話。
私にはそれが作り話だとは到底思えなかった。
ーーー彼女も、私と、同じなのか。
彼女も、名状しがたい狂気に追われていたというのだろうか。
「私は……」
………どうすればいいの?
言葉は最後まで出てこなかった。
拳をさらに強く握る。
私は揺れていた。
誰も信じてくれないような与太話。
鼻で笑われるか、いたずらに怖がらせるだけか。
私一人で抱えるしかないと思っていた、あの日の出来事。
ーーーそれを、話してもいいの?
その口調は、普段の彼女と変わらない、優しいものだった。
船見さんはなにかに気づいている。
そして先ほどの『スープの夢』の話。
私にはそれが作り話だとは到底思えなかった。
ーーー彼女も、私と、同じなのか。
彼女も、名状しがたい狂気に追われていたというのだろうか。
「私は……」
………どうすればいいの?
言葉は最後まで出てこなかった。
拳をさらに強く握る。
私は揺れていた。
誰も信じてくれないような与太話。
鼻で笑われるか、いたずらに怖がらせるだけか。
私一人で抱えるしかないと思っていた、あの日の出来事。
ーーーそれを、話してもいいの?
366名無しの七森
2016/10/01(土) 18:28:17.11 夕暮れの教室に再び沈黙が訪れた。
ただし、その沈黙は先ほどのものとはまた意味合いが違うもので。
やがて静かに彼女が切り出す。
「知らなかったら、それでいいよ。私からは、もうなにも言わないから」
ハッと顔を上げ、彼女の顔を見る。
やはりそこには普段と変わらぬ彼女の顔があった。
話すも自由。黙るも自由。
船見さんは、発言のすべてを私にゆだねてくれている。
「わ、私は……!」
『これを逃せばもう機会はない』
彼女の言葉をそう捉えてしまった。
そして今、私はそれをひどく恐れている。
ーーー私は、この話を誰かに聞いて欲しいのだと。
……そう気づいてしまった。
「…………知って、いるわ。ひとつだけ」
限界だった。
思い出すのは一ヶ月前の、あの日のこと。
ただし、その沈黙は先ほどのものとはまた意味合いが違うもので。
やがて静かに彼女が切り出す。
「知らなかったら、それでいいよ。私からは、もうなにも言わないから」
ハッと顔を上げ、彼女の顔を見る。
やはりそこには普段と変わらぬ彼女の顔があった。
話すも自由。黙るも自由。
船見さんは、発言のすべてを私にゆだねてくれている。
「わ、私は……!」
『これを逃せばもう機会はない』
彼女の言葉をそう捉えてしまった。
そして今、私はそれをひどく恐れている。
ーーー私は、この話を誰かに聞いて欲しいのだと。
……そう気づいてしまった。
「…………知って、いるわ。ひとつだけ」
限界だった。
思い出すのは一ヶ月前の、あの日のこと。
367名無しの七森
2016/10/01(土) 18:31:29.16 見てる
368名無しの七森
2016/10/01(土) 18:36:18.16 「私が見た夢の話なんだけどね」
「私と一緒だね」
「私は夢は夕方だったわ。駅前の本屋で参考書を買ったの」
「紀〇国屋?」
「うん、そこよ。それでね、雨が降りそうだったから急いで家に帰ろうとして、途中で信号に捕まったの」
「あのなかなか変わらない信号だな」
「やになっちゃうわよね。そこでずーっと待ってたんだけど」
「うん」
「車がね、一台も通らなかったの。夕方なのに」
「……うん」
「でもその時は別になんとも思わなかったのよね。おかしいな、と思ったのは大通りに出たとき」
「うん」
「ひ、人の姿がね……どこにも見当たらなくて……車の音すら聞こえなくて……」
「……うん」
「私怖くなっちゃって……そしたら、ちょうど17時のチャ、チャイムが……」
「………それで?」
「家まで走って……ヒッ……ドアを開けたら……突然、意識が…………」
「うん……」
「……ック…………おきたら………おきたらね……真っ暗で……な、なにも……みえなくて……」
「私と一緒だね」
「私は夢は夕方だったわ。駅前の本屋で参考書を買ったの」
「紀〇国屋?」
「うん、そこよ。それでね、雨が降りそうだったから急いで家に帰ろうとして、途中で信号に捕まったの」
「あのなかなか変わらない信号だな」
「やになっちゃうわよね。そこでずーっと待ってたんだけど」
「うん」
「車がね、一台も通らなかったの。夕方なのに」
「……うん」
「でもその時は別になんとも思わなかったのよね。おかしいな、と思ったのは大通りに出たとき」
「うん」
「ひ、人の姿がね……どこにも見当たらなくて……車の音すら聞こえなくて……」
「……うん」
「私怖くなっちゃって……そしたら、ちょうど17時のチャ、チャイムが……」
「………それで?」
「家まで走って……ヒッ……ドアを開けたら……突然、意識が…………」
「うん……」
「……ック…………おきたら………おきたらね……真っ暗で……な、なにも……みえなくて……」
369名無しの七森
2016/10/01(土) 18:38:19.77 ポツリ ポツリと。
私の口から言葉が紡がれる。
嗚咽と共に出た言葉はひどく断片的で、要領を得なかったかもしれない。
船見さんはその言葉ひとつひとつに相槌を打ちながら、最後まで聞いてくれた。
途中堪えきれなくなり、私は机に突っ伏して泣いてしまった。
今まで必死に塞き止めていたものがどんどん流れ出ていく。
それをどうにかする手段はなくて。
子供のように、声に出して泣いた。
先を急かすでもなく、ただ待つのでもなく。
船見さんが選んだのは正面からの包容だった。
ーーーそれは暖かくて、いいにおいがして。
暗闇の中でのこと。
壁の中でなにかがうごめいていたこと。
鳥のこと。
壁が消えてしまったこと。
気がついたら家にいたこと。
箱を……持ってきてしまったこと。
私は彼女の腕の中ですべてを話した。
私の口から言葉が紡がれる。
嗚咽と共に出た言葉はひどく断片的で、要領を得なかったかもしれない。
船見さんはその言葉ひとつひとつに相槌を打ちながら、最後まで聞いてくれた。
途中堪えきれなくなり、私は机に突っ伏して泣いてしまった。
今まで必死に塞き止めていたものがどんどん流れ出ていく。
それをどうにかする手段はなくて。
子供のように、声に出して泣いた。
先を急かすでもなく、ただ待つのでもなく。
船見さんが選んだのは正面からの包容だった。
ーーーそれは暖かくて、いいにおいがして。
暗闇の中でのこと。
壁の中でなにかがうごめいていたこと。
鳥のこと。
壁が消えてしまったこと。
気がついたら家にいたこと。
箱を……持ってきてしまったこと。
私は彼女の腕の中ですべてを話した。
370名無しの七森
2016/10/01(土) 18:47:10.96 ーーー
ーー
ー
「……船見さん」
腕の中の彼女から呼び掛けられる。
彼女の話が終わったあとも、二人はしばらくこの体勢でいた。
私はそっと彼女へ寄せていた身体を引く。
「もういいの?」
「うん。ありがとう」
そう言って彼女、杉浦綾乃は小さく笑う。
その笑顔は教室で最初に見たものより、ずっと素敵に見えた。
『壁の中』にいた話。
大方の予想通り、綾乃の心を覆っていた黒い影の正体は人知を越えた類いのものだった。
綾乃がチャイムの音に激しく怯えていたことにも合点がいった。
この話を笑い飛ばすことは、私には出来ない。
私にとって決して聞き逃せない情報もあった。
綾乃はその空間にあった『箱』を持ってきたという。
それは『夢』と『現実』の狭間をごちゃごちゃにするには十分すぎるものだった。
ーーーおそらく、私の見た『夢』も。
二人が同時期に見た奇怪な夢。
偶然で片付けられるはずがない。
ーー
ー
「……船見さん」
腕の中の彼女から呼び掛けられる。
彼女の話が終わったあとも、二人はしばらくこの体勢でいた。
私はそっと彼女へ寄せていた身体を引く。
「もういいの?」
「うん。ありがとう」
そう言って彼女、杉浦綾乃は小さく笑う。
その笑顔は教室で最初に見たものより、ずっと素敵に見えた。
『壁の中』にいた話。
大方の予想通り、綾乃の心を覆っていた黒い影の正体は人知を越えた類いのものだった。
綾乃がチャイムの音に激しく怯えていたことにも合点がいった。
この話を笑い飛ばすことは、私には出来ない。
私にとって決して聞き逃せない情報もあった。
綾乃はその空間にあった『箱』を持ってきたという。
それは『夢』と『現実』の狭間をごちゃごちゃにするには十分すぎるものだった。
ーーーおそらく、私の見た『夢』も。
二人が同時期に見た奇怪な夢。
偶然で片付けられるはずがない。
371名無しの七森
2016/10/01(土) 18:59:01.30 「船見さんって、男の子だったらよかったのにって言われない? もちろん女の子から」
考えにふけっていると綾乃からそんなことを言われた。
少々いたずらっぽい口調だった。
さっきまでの自分の行動を振り返る。
「…………ノーコメントで」
楽しそうに笑う綾乃。
弱々しい茜色で染まった教室。
夕日はもう沈み掛けている。
赤くなった頬を隠すには、少々もの足りなかった。
それを誤魔化そうと視線を泳がす。
時計を見ると18時を過ぎていた。
そろそろ帰らなくてはいけないだろう。
運動部もすでに練習を終えているようだ。
そのままぐるりと目で教室を一周。
窓。
ロッカー。
扉。
そこで私は硬直した。
考えにふけっていると綾乃からそんなことを言われた。
少々いたずらっぽい口調だった。
さっきまでの自分の行動を振り返る。
「…………ノーコメントで」
楽しそうに笑う綾乃。
弱々しい茜色で染まった教室。
夕日はもう沈み掛けている。
赤くなった頬を隠すには、少々もの足りなかった。
それを誤魔化そうと視線を泳がす。
時計を見ると18時を過ぎていた。
そろそろ帰らなくてはいけないだろう。
運動部もすでに練習を終えているようだ。
そのままぐるりと目で教室を一周。
窓。
ロッカー。
扉。
そこで私は硬直した。
372名無しの七森
2016/10/01(土) 19:05:25.75 扉の前にあったのは、一つの人影。
今日この場を作る、原因となった人物。
私と目線が合ったそいつはしまった!と言わんばかりに弁解を始める。
「い、いや! 違うんだ! 出るに出れなかったというか……」
「え……せ、先生!?」
向かいに座った綾乃も振り向き、すっとんきょうな声を上げる。
しかし、そんなことは今はどうでもいい。
肝心なことは一つだけだ。
「いつから、見てましたか……?」
「え? 船見が杉浦を抱き締めてて……杉浦が船見にむかって、男なら良かったのにって……あ」
綾乃の顔がみるみる内に赤くなる。
担任はスタスタと教室内に入り、自分の机に置かれた二つの資料。
ーーー確認してるんだか、していないんだか。
それをポンポンと叩き、何度か頷く。
そして私たちの方を見ると、
「ご、ごゆっくり! でも早く帰れよ! 居残りありがとなー!」
そう言って。
そのまま走って消えていった。
私と綾乃。
二人の声が校舎に響く。
今日この場を作る、原因となった人物。
私と目線が合ったそいつはしまった!と言わんばかりに弁解を始める。
「い、いや! 違うんだ! 出るに出れなかったというか……」
「え……せ、先生!?」
向かいに座った綾乃も振り向き、すっとんきょうな声を上げる。
しかし、そんなことは今はどうでもいい。
肝心なことは一つだけだ。
「いつから、見てましたか……?」
「え? 船見が杉浦を抱き締めてて……杉浦が船見にむかって、男なら良かったのにって……あ」
綾乃の顔がみるみる内に赤くなる。
担任はスタスタと教室内に入り、自分の机に置かれた二つの資料。
ーーー確認してるんだか、していないんだか。
それをポンポンと叩き、何度か頷く。
そして私たちの方を見ると、
「ご、ごゆっくり! でも早く帰れよ! 居残りありがとなー!」
そう言って。
そのまま走って消えていった。
私と綾乃。
二人の声が校舎に響く。
373名無しの七森
2016/10/01(土) 19:07:25.11 ーーー
「「誤解だぁああああああ!!!!」」
ーーー
「「誤解だぁああああああ!!!!」」
ーーー
374名無しの七森
2016/10/01(土) 19:09:19.33 ーー舞台は現代日本のとある県、とある街。
季節は六月。
梅雨、真っ盛り。
じとじとと連日降り続く雨。
雨は人知を越えたなにかを隠す。
雨に濡れた地面は、なにを写すのか。
ーーー2人の少女は、そこでなにを見るのか。
季節は六月。
梅雨、真っ盛り。
じとじとと連日降り続く雨。
雨は人知を越えたなにかを隠す。
雨に濡れた地面は、なにを写すのか。
ーーー2人の少女は、そこでなにを見るのか。
375名無しの七森
2016/10/01(土) 19:10:29.52 探索者名:船見結衣・杉浦綾乃
探索結果:ーーー
クリアボーナス:なし
・不定の狂気の回復(対象:杉浦綾乃)
(狂気内容:制御不能のチック、震え、失語)
原作
クトゥルフTRPGやろうずコミュ
????様制作 『???』前日譚
続
探索結果:ーーー
クリアボーナス:なし
・不定の狂気の回復(対象:杉浦綾乃)
(狂気内容:制御不能のチック、震え、失語)
原作
クトゥルフTRPGやろうずコミュ
????様制作 『???』前日譚
続
376名無しの七森
2016/10/01(土) 19:11:46.93 また間が開きます
377名無しの七森
2016/10/01(土) 19:40:11.76 いあ!いあ!ゆるゆり!
378名無しの七森
2016/10/01(土) 19:44:48.71 結綾推しなのはわかってた
379名無しの七森
2016/10/01(土) 19:59:33.94 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり イケメン
380名無しの七森
2016/10/01(土) 20:27:48.80 よきかな
ゆっくり待ってる
ゆっくり待ってる
381名無しの七森
2016/10/01(土) 22:19:26.54 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど イケメン なもり
382名無しの七森
2016/10/02(日) 00:12:08.09 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど イケメン なもり
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