こんな小説がある

死んだ妻の霊を頻繁に見るようになり自分で色々と調べ始めた男が
ネオテニーの研究をする科学者と知り合いこんな話を聞かされる
「時間には二種類あり、現世の我々が感じることができるのが低速時間、いわゆる霊というのは高速時間界にいる」
その説を調べていった男はこんな結論に達するわけ

妻の霊が出現するのは常に5秒ぐらいで、いつもなにかを言いたげな表情だが言葉は全く聞き取れない
妻が切実に何かを伝えたがっているのは疑いようがない
高速時間の体感が仮に低速時間の100万倍とすると(理論的に詳細な説明は省略)
妻は100万×5秒間、つまり低速のこちら側の時間で約58日間もじっとして夫に姿を見せていることになる
一体そこまでする理由は何なのか?
そこから霊と時間を巡る男の探求の旅が始まる
一種の形而上学ミステリーだな