谷口局長によると、出演希望者の中には、番組内でどのような役割を演じるのに向いているか自己分析している人もいるという。
「モデル経験があるからオオカミとか、私は地域性を生かして、隣のクラスにいるかわいい子(の立ち位置)とか」。こうした十代を中心にした若い出演者に“出たい”と思われる番組をつくっているのも特徴だ。

番組づくりは地上波テレビでは年代ごとにマーケティングされがちだが、「その人たちにとって見たいものをつくる」という狙いがある。
谷口局長も「ごまかしたり、他の世代向けにデフォルメしたりしないという。現象とか潮流ですよね、それを直接突き刺すっていうか、そういう番組を心がけていて」と言葉に力をこめた。

報道部門でも直近ではイチロー選手の現役引退会見のように、いつ始まるか、またいつまでやるのか分からない深夜の出来事にも対応して生配信した。
谷口局長は「報道をディスる(批判する)つもりは一切ないです」と前置きした上で、
「今のインターネット世代には、咀嚼(そしゃく)されているものというよりは生のもの、リアリティーのあるものを見たいという欲求が全体的にあって。そういうところの欲求をすごく満たしているなというのはありますよね」と分析している。

“見たい”ものを見せ、“出たい”と思われるものをつくる。収益化という企業として当然の課題を抱えながらも、AbemaTVは4年目も挑戦を続ける。

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