KADOKAWA、五輪汚職の影響で数億円の逸失 通期での見通し

出版大手KADOKAWAは2日に2022年9月中間決算を公表し、東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件の影響で、通期では数億円規模の利益が失われるとの見通しを明らかにした。

 受託したイベント運営事業がキャンセルになるなどの影響が出ているという。

 夏野剛社長は2日にメディア向けに開いたオンライン説明会で、「地方自治体のイベントなどを受託しているが、『逮捕者を出した会社と付き合えない』というような判断をされた自治体もある。そういうところの案件がキャンセルになっている」と説明した。

 事件の影響は出ているものの、全体の業績はゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」のヒットなどで好調で、中間期の売上高は前年同期より17%増の1226億円、純利益は同48%増の105億円だった。ゲーム事業の売上高が同約3・5倍の171億円と大きく伸びた。