<青酸連続殺人>状況証拠焦点 千佐子被告、26日初公判
毎日新聞 6/22(木) 13:03配信

 被害者4人は、いずれも千佐子被告と結婚相談所で出会った独身の高齢男性。
「後妻」として次々に交際・結婚し、遺産目当てに青酸を飲ませて殺害した−−。
それが検察側が考える事件の構図だ。

 ただ、立証は簡単ではない。被害者のうち司法解剖が行われ、血液から青酸が
検出されたのは筧勇夫さん、本田正徳さんのみ。千佐子被告が処分した園芸用
プランターから微量の青酸が付着した小袋が見つかったが、「凶器」の青酸を
どこから入手したかは結局分かっていない。

 検察側は、被害者を搬送した救急隊員ら証人約50人を準備。症状が青酸
中毒と矛盾しない▽事件直前に千佐子被告と一緒にいた▽遺産で借金を返済
した−−など状況証拠を示し、「犯行に関わったのは千佐子被告しかいない」
との結論を導く方針だ。捜査幹部は「動機は明確で結論は揺るがない」と強調する。

 弁護側は、流通状況などから千佐子被告が青酸を入手するのは不可能で、
被害者の死因は自殺や病死の可能性があるなどとし、無罪を主張する見通しだ。

 千佐子被告は取り調べで4件とも関与を認めたとされる。京都地裁が
昨年実施した精神鑑定は責任能力や訴訟能力に「問題ない」という結果
だったが、弁護側は認知症を患っていると主張。自白の信用性も「認知症の
影響で(捜査員に)話を合わせた」として争う。

 長期審理で裁判員の負担も大きい。京都地裁は辞退を見越し、過去最多の
候補者920人をあらかじめ選定した。検察側の求刑は10月10日、
弁護側の最終弁論・結審が同11日、判決は11月7日の予定。高齢社会を
象徴し、高い関心を集めた事件。公判の展開が注目される。

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