◆距離と音の関係は?
距離が遠いほど音が小さくなる理由は二つで、@「広い範囲にエネルギーが拡散する」とA「空気にエネルギーが吸収される」。
ここでは、東京からニューヨークまでの例を考えてみよう。

まずは@。音はドーム状に広がり、音の大きさは「ドームの面積当たりのエネルギー」で決まる。ドームの面積は「距離×距離」に比例するので、音の大きさは「距離×距離」に反比例する。
ただしニューヨークとなると、地球の丸みが無視できず、計算はやや複雑になる。
音が地上10kmまでの対流圏(大気の99%がこの層にある)を伝わっていくと仮定して、結果だけを示すと、ニューヨークで聞こえる音は、距離10mで聞こえる音の6億分の1だ。

続いてA。音は、高いほどエネルギーが吸収されやすい。近くの雷の音が「ピシャーン!」と高いのに対して、遠いと「ゴロゴロゴロ……」と低くなるのもこのためだ。
エレキギターから出る1000Hz(空気が1秒に1000回振動する)の音なら、100m進むごとに、エネルギーは9.218%が吸収されて、90.782%になる。
すると、1km進めば「0.90782倍」が10回繰り返されて38.02%に。10km進むと「0.3802」倍が10回繰り返されて、0.0063%に。これを繰り返して、ニューヨークまでの1万869kmとなると、なんと10⁴⁵⁶⁴⁹⁸⁰分の1。
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