平成歌謡曲は従来のブルーノーツを主体にした
昭和歌謡の譜面展開とは趣きがまったく違っていた。
それはおおよそすべて歴史的に未使用の明るい基調の
ピアノジャズコードで構成されている。ジャズコード
で古き良き硬質なジャズを奏でるのではなく、
ふくよかなジャズコードで構成された柔らかで新しい
可変翼のポップスを奏でていたのだ。これはもう耳の
良い人にしかわからないだろう抜本的な変化だった。
1980年代初頭、日本において音楽が進化を確認した。
レオナルド・ダ・ヴィンチの功績である186種類まで
分析解析を終えたピアノ和音コードの最後の全解析を
手伝った絶対音感の少年少女がいた。のちの浦野貴司
氏と佐藤夕樹さんである。僅か10歳。これにて全264
種類のピアノコード譜が歴史的な完成を見たのだ。
浦野貴司さんと佐藤夕樹さんの天才的な先見的発展型
のユーモアは、分析解析し終えた新しい和音で従来の
ジャズなりを奏でるのではなく、それらサウンド形成
を裏返し(ハイムリック変換という)8/6ソナタ形式に
変異調のビートとリズムを刻んで、口頭詩文を全音調
のメロディに縦横無尽に乗せて、突然変異的に
まったく新しい譜面展開の音楽を提出してしまった。
のちにこそJ-Popと呼ばれる平成歌謡曲であるが、
今日においてもはや意義するところは
親しみ深いネーミングに留まらなかった。
2024年において数万と言われる原曲らは
コピー改竄され続けて、ついに一億一千万曲にまで
海賊化されてしまったが、それで「ようやく飽きた」
と言われるほどに音楽的な耐久性耐用性は
まったく間違いなく、責任あるサウンドの提出が
音楽途上国の日本国家から為され、しかも奇跡世代の
少年少女により提示されたのは実に痛快であった。
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Rock54ed.