30人がひきこもりへの理解深める 元当事者が講演

https://news.yahoo.co.jp/articles/0fbd86ef1278904f4d3f51058d8c5696aa4960be

南房総ひきこもり支援協議会による定例会が19日、館山市北条の菜の花ホールで開かれた。ひきこもりから回復し、多くの支援活動に参加している元当事者の講演に、介護、障害者支援施設など、関係者約30人が耳を傾けた。

安房地域のひきこもり問題に関わる行政、医療、ソーシャルワーカー、支援機関などの関係団体が、分野や属性を超えた横断的な連携を図り、課題に取り組むことを目的に設立された同団体。中核的なひきこもり支援機関の設置を目指している。

この日は、ひきこもり元当事者で、現在はひきこもり当事者を支援する会社で働く釼持智昭さんから話を聞き、参考にしようと講演会を開いた。

釼持さんは、ひきこもり状態になったきっかけと経緯や、回復に至るまでにインターネットの存在や、友人の存在が手助けになった経験などを紹介。母へのインタビューを通して、支援者の考えや思い、抱えていた問題にも触れた。

支援者の立場になってから行っている活動では、ネットを活用した在宅ワークの仲介や、メタバース(仮想空間)を使って社会とのつながりをつくる事例を挙げ、参加者らが熱心に質問する場面も見られた。

同協議会のメンバーは「ひきこもりは当事者の特性や形態によって違ってくる。いかに理解し、支援するかが大事」などと感想を話していた。