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9/28 体育祭だるい焼けた委員長キレてた
11/27 幸せという言葉は個人ではなく皆だと
5/19 希望と絶望ほどでもないポジもネガ

日記の中にこれでもかと並べたてられたテレビ番組、アニメ、コミック、楽曲タイトルは、’00年前後に中高生だった人の郷愁をそそるかもしれない。また、具体的なことがほとんど書かれていないぶん、これらに囲まれた加工デンプン氏の中学、高校生の日々について無限に想像がひろがるような気もしてくる。

この本を読み解く「ヒント」をもらうために、著者の加工デンプン氏に取材を申し込んでみた。「はきはき喋れないのでメールのほうが楽ではあります」との回答だったため、メールを十数回やりとりして話を聞いた。

高校卒業後、12年半ニート生活を送っていたという加工デンプン氏。最終的に病院で検査を受けて自閉症スペクトラムと診断されるまでは家族からの理解も得られず、自力でネット断ちをしたり本を読んだりするなど、ニート暮らしから脱却するために苦労したそうだ。現在ではバイトをしながら仕事を探しているという。

「もともとは、漫画家になって自分の中学時代を『神戸在住』(木村紺)のような日常系の漫画にしたいと思っていた。でも、漫画を全然描けなかった。パレードブックスさんが原稿の無料診断というのをしていたのでそこに原稿を送った」