屋根の修繕工事で、契約を解除できるクーリングオフについて説明しなかったとして、京都府警は18日、兵庫県芦屋市の会社役員の男(33)を特定商取引法違反容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、男は、大阪市中央区のリフォーム会社の社長らと共謀。昨年7〜11月頃、京都や兵庫の高齢者ら3人と屋根の修繕工事契約を結ぶ際、クーリングオフに関する事項を故意に伝えなかった疑い。

 同社はSNSでアルバイトを募り、高齢者宅などを訪問して「屋根に隙間がある」などと不安をあおって工事契約を結ばせる点検商法を繰り返し、約2億8000万円を稼いでいたとされる。

 府警は昨年11月以降、社長らを同法違反容疑などで逮捕し、その後の捜査で男に収益の一部が流れていた疑いが浮上した。

 府警は、男がSNSでメンバーを募って事件を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)の中心人物とみて調べる。男は「牛飼」という名前でオンラインの投資サロンを運営。インスタグラムには約4万人のフォロワーがいる。

読売新聞 2025/02/18 12:38
https://www.yomiuri.co.jp/national/20250218-OYT1T50055/