米国でマンガ・アニメの流通・販売を行う大手企業Vizメディアは、2005年に日本で
大ヒットした映画『電車男』(監督:村上正典)の映画配給を行うと発表した。
配給を行うのはVizメディアのグループ会社であるVizピクチャーズである。

Vizによれば『電車男』は、9月12日にニューヨークのイマジンアジア・シアターで
プレス試写会を行う。その後、9月22日から同劇場で一週間上映される。さらに、
ニューヨークでの上映後は、オレゴン州ポートランドやシカゴ、シアトルほか
全米の主要都市を巡回する予定となっている。

Vizメディアは10月3日にはコミック版の『電車男』(画:原秀則)の米国発売も行う。
さらに、2007年1月にはDVDの販売も予定している。今回の映画上映はこれらの
プロモーションを兼ねているだろう。

VizピクチャーズはVizメディアの行う新規事業で、主に米国での展開が難しいとされる
日本の実写映画を米国で紹介する目的で設立された。同社社長の堀淵清治氏は、
Vizメディアの前身であるViz.LLCの設立者で、現在はVizメディアの会長も務めている。
同氏は8月に、Vizメディア設立から現在までのビジネスの奇跡を追った
『萌えるアメリカ米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』を出版している。
本のなかでは、Vizピクチャーズの目的や設立の経緯についても詳しく触れられている。
今回の『電車男』の公開は、そのVizピクチャーズにとって最初の本格的なプロジェクトになる。

アニメ!アニメ!ニュース
http://animeanime.jp/news/archives/2006/09/92299.html
VIZ Media(プレスリリース、英語)
http://www.viz.com/news/newsroom/2006/09_vizpictures.php