室町時代、東方の呪術師は山から聞こえてくる
狐とおぼしき声で日々の漁を占っていた。
「コーンコーン」と鳴けば大漁であると、
「ぐゎんげぐゎんげ」であれば不吉であると・・・。
奇妙な声が響くその山を人はいつしか
獄門山と呼び、その声の主を見たものは
主に喰われてしまうとされていたため、
声の主は獄門山の神とされ崇められていた。
人々はその神をぐわんげさまと呼ぶようになったという・・・。