『呪われた子』はそれはもう酷な扱いを受けたらしい
血筋を残す事を認められず結婚する権利が無いのはもちろんの事
座敷牢のような場所で閉じ込められて一生を終えたり
昔なんかは激しい虐待の末に死んでしまったり産まれてまもなく殺されてしまったりもしたそうだ

そうやって血筋を残す事を許されなかった『呪われた子』は何故だか一定の周期で必ず産まれてきた

『呪われた子』には必ず一つだけ目を除いた『異常な』特徴があったらしい

体が大きくて頑丈だったり
産まれてまもなく言葉をはなしたり
怪我の治る速度が異常に早かったり
とびぬけて腕っぷしが強かったり
中には霊感があったりするものもいたらしい

精神が『異常』なのもいたそうだ

異常性愛者や狂ってその家の家族を皆殺しにしたりした奴もいたらしい

それでも本家に『呪われた子』が産まれる事は無かったそうだ

しかし『呪われた子』は死ぬ間際に必ず本家への恨み辛みを残していった
それが言葉を喋る事の無い赤子でもな

連中は次第に恐れるようになった

本家に産まれてきてしまうのではないかってな

けれどそれは現実になった

俺が産まれてきてしまったからだ
俺が産まれたときはそれはもう大騒ぎだったそうだ

泣き叫ぶ人や恐れ戦く人
俺を殺せという人までいたそうだ

それでも俺の両親は俺を育てる事にした