おいしい食べ物は余りにも多すぎる
おいしくない食べ物というのは、ナス以外に知らない
だから、嫌いな食べ物を答えるのは容易です


いわゆる「普通」の食べ物というのは
「普通に好き」ということで、空腹時に「普通」の食べ物を食べるということは、普通に幸福なことです
それに、私は中流階級なので、好きな食べ物より、普通の食べ物を口にする機会の方が圧倒的に多い

【好き】、【普通】、【嫌い】。とあるとしましょう
これを二つに分かつと、
【好き】、【普通】│ここまでおいしい│【嫌い】

大抵の人はこうなっています
普通か嫌いかを分かつのは「おいしいかどうか」が基準となるので、簡単に判断できる
他方、好きか普通かを分かつのは難しいですね
世界で一番のステーキと二番のステーキが一皿ずつ置かれて、
「どっちを食べますか?」と訊かれる
私は当然「世界で一番のを」と答えるでしょうが、
「それではあなたが選ばなかった二番目のステーキは廃棄します」と言われるのはとても勿体無い気がします
選択というのは残酷ですね
どちらかを選ぶということは、どちらかを選ばないと言うことだ
どこかで勿体無い根性が働くのも、好きな食べ物を一つに絞れない原因かもしれませんね
「世界で一番好きな食べ物は、イクラ丼です」と答えてしまうと、
僕がマグロの刺身も好きなことが伝えられない
うーん、ジレンマです