年商500億円にまで成長したが、山川氏は売上を気にしたことがない。山川氏が常に意識しているのは、
自動車1台あたりの粗利×台数、つまり売上総粗利益だ。経費については、人件費と家賃だけを気にすればよいというのが山川氏の考えである。
とにかく利益を出し続けていれば、銀行は必要な時にきちんとお金を貸してくれる。取引業者も儲かるので、
良い案件を真っ先に紹介してくれるようになる。さらに、取引業者を簡単に切るようなことをせず、
目先の利益を追うようなことをしなければ、信用を勝ち得ることもできる。これはビジネスで最も大切なことだ。
また、ビィ・フォアードでは儲けをため込まないように心がけている。お金は何かと交換して初めて価値を持つものだ。だからこそ、粗利が目標金額を超えたら、
あまったお金をシステム投資や広告宣伝費に投じるようにしている。たとえば、クリスマスキャンペーンとして、25台の車をお客さんにプレゼントをしたこともある。
 こうしたキャンペーンをするときは、数ヵ月前から大きな仕掛けを準備することが大切だ。
商売の面白さは、仕込みが当たった時にこそある。こうした試みこそが、毎日楽しく仕事をする原動力になってくれるのだ。