一世名人からの全タイトル保持者

1.名人の世襲・推挙制時代

         名人
1612-1634 初代大橋宗桂 本当に1612年に名人と名乗ったかどうかは怪しい
1634-1654 二代大橋宗古 宗桂の子
1654-1691 初代伊藤宗看 宗古の娘婿
1691-1713 五代大橋宗桂 宗看の子
1713-1723 二代伊藤宗印 宗看の養子
1723-1728 三代大橋宗与 二代道仙の子、初代宗桂の曾孫
1728-1761 三代伊藤宗看 宗印の子
1789-1799 九代大橋宗桂 八代宗桂の子、二代宗桂の孫
1799-1809 六代大橋宗英 五代宗純の子
1825-1843 六代伊藤宗看 五代宗印の養子
1879-1893 八代伊藤宗印 七代宗寿の養子
1898-1921 小野五平
1921-1937 関根金次郎

江戸時代は大橋家本家、大橋家分家、伊藤家の三家による世襲だったが、三家による競争に加え、養子を取ることで実力を保った。
江戸幕府が倒れると大橋分家と伊藤家は絶え、大橋本家も将棋界から手を引いた。
時の実力者の推挙によって名人となるようになったが、終身制は変わらなかった。

関根十三世名人は推挙制を廃止し、実力制の名人戦に移行させた。
ここから、タイトル戦としての名人戦が生まれた。
この時点では、他にタイトルは存在しなかった(江戸後期の天野宗歩が「棋聖」と讃えられた記録があり、
棋聖戦のルーツも天野だが、現在の将棋連盟は公式の称号としては認めていない)