>>813
 2月14日
 学校も自宅学習で行く必要が無いのでベッドの上でゴロゴロとしているとふとある事に気付いた。
「……そういや今日バレンタインだっけ。あの娘にチョコをくれとは言ったけど肝心の学校が無けりゃあ意味無いもんなあ…」
などと考えて一人苦笑してみる。
「はあ…」
欝だ・・・。デートにでも誘っとけば良かったかな・・・
考えれば考えるほど泥沼にはまっていくので二度寝でもして誤魔化そう。




『ピンポーン』
心地よいまどろみに身を委ねていると不意に玄関のチャイムが鳴った。
「ん、今日は誰とも遊ぶ約束は無かったぞ。」
『ピンポーン』
考えている間にもう一回チャイムを鳴らされる。眠る直前という至福の時を邪魔され俺は多少むっとしながらも階段を下りていく。
『ピンポーン』
「はーい、今行きますー」

どうせ回覧板かなんかだろうと思いつつ玄関の鍵を開けるとそこには見慣れた人物が立っていた。
「はー・・・い!?○、○○!?」
心臓が止まるかと思った。というか多分止まった。
「ど、どうしたの?」
「これ・・・チョコ・・・。作ってきたから・・・。」
彼女の手には可愛らしい包みがチョコンと乗っていた。


みたいな展開なんだろ?ああ?羨ましくて反吐が出るぜ。