深まる謎、消えぬ事件性 秋田・大仙市4歳男児転落から2週間…NewsX
 秋田県大仙市で保育園児の進藤諒介ちゃん(4つ)が先月23日、農業用排
水路で見つかり死亡した。同県では今年6月、藤里町で畠山鈴香容疑者(33)
が米山豪憲君(7つ)=いずれも年齢は当時=を殺害する事件が起こったばか
り。立て続けに県内で起こった“悲劇”に秋田県警は、事件の可能性も含め連
日、大量の捜査員を投入、慎重に捜査を続けている。事故発生から2週間あま
り。県警の対応や、地域の様子などを検証した。
 ◆経過 悲劇が起こったのは先月23日。午後7時ごろ、諒介ちゃんが、自
宅から南に約400メートル離れた田んぼの中にある排水路(高さ約2メート
ル、深さ74センチ、水深2〜3センチ)の中でうつぶせで倒れているのを、
近所の男性(63)が発見した。救急隊員が駆けつけたときには、呼吸はすで
になかった。前頭部にこぶとすり傷があり、死因は「窒息死」だった。
 諒介ちゃんはこの日、外出先から、母親(31)と午後5時過ぎに帰宅。母
親の話によると、夕食の支度をしていた同5時30分ごろ、姿が見えなくなっ
たという。
 自宅付近は、市道が走り、東にJR奥羽線の踏切、その先には通っていた保
育園があり、西にはスーパーやおもちゃ屋がある住宅地。南側に、諒介ちゃん
が歩いたとされる田んぼの一本道がある。この道は、諒介ちゃんが母とともに、
犬を散歩させていたこともあった。事故当時は作業用の車も行き来していたが、
街灯もなく、自宅前の市道よりもさらに暗い。道から排水路までの斜面は急で、
黒っぽい土の上に生えた雑草で、思わず足を滑らせ、転落しそうな角度だった。
事件当日は雨が降っていた。

 ◆警察の対応 秋田県警と所轄の大仙署では「事件と事故の両面」から捜査
を進めているが、「事件の可能性が高い」(捜査関係者)としている。
 その根拠として、〈1〉幼い男児が1人で400メートルも離れた場所へ行
くかということ〈2〉目撃者が全くいないような人通りの少ない場所〈3〉司
法解剖の結果が「窒息死」。捜査関係者は「溺(でき)死や水死といった所見
が出ていないことも事件性を重視するひとつの理由」と明かしている。日によ
って流動的だが、約100人の態勢で臨んでいる。
 藤里町の事件では初動捜査が遅れ、早々と「事故」と断定したため批判を浴
びた。そのため、今回は慎重な捜査を続けている。遺体発見現場につながる一
本道には24時間態勢でパトカーが張り付き、諒介ちゃんが亡くなった排水路
には青いビニールシートをかけ、関係者以外一歩も近づけない厳戒態勢を敷い
ている。

多いな、秋田は・・・この種の事件。