ソーシャルメディアのインフルエンサーでトランスジェンダーのディラン・マルバニー(Dylan Mulvaney)。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2b32827d4bf0c2d3a50ec927fdfd9982ee79c8ba

自身の性別移行を記録した動画シリーズ「女の子になって365日(365 Days of Girlhood)」で知られる彼女がビールのバドライトを宣伝する動画を投稿し、保守派の怒りを買ったのは2023年のこと。彼らはトランス女性と組んだバドライトを非難し、不買運動も起こした。

「喜び以外のものをもたらすと分かっていたら、絶対にオファーを受けなかった」

彼女は新著『ペーパー・ドール──遅咲きの私からの手紙(Paper Doll: Notes from a Late Bloomer)』(米エイブラムズ社刊、未邦訳)に、その時の経験を書いている。「SNS活動でも人生でもとても応援されていると感じていたから、あのように顧客層の幅広いブランドと仕事をすることの重大さをあまり考えていなかった」

だが保守派の反発を生んだバドライト論争で注目を浴び、「エネルギーが湧いてきた。黙っている? なかったことにする? 違う!って。私の人生の歩み方はシェアすること。あいにく私は過剰にシェアするSNS中毒者なので、言わずにいられなかった」

新著やポッドキャスト、他のプロジェクトをこなしつつ、最終的な目標に焦点を合わせる。「今年、全ての決断は『それはブロードウェイのディーバになるのに役立つか』という問いに帰結する」と言うマルバニーに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。