櫻子「向日葵の馬鹿！もう知らない！！」 [無断転載禁止]©2ch.net

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 08:50:28.77

向日葵「櫻子、全然違いますわ、そこの式はここの方程式を代入して…」
櫻子「あーもう！全然わかんない！」
向日葵「そうやってすぐ諦めるのが櫻子の良くない癖ですわ、もう少し頑張りなさいな」
櫻子「だって難しいんだもん…！」
向日葵「まぁ私達も二年生になりましたし授業についていけないのも無理もないですわ」
櫻子「でしょー！だから！しょうがな
向日葵「しょうがなくない！ですわ」
櫻子「はい」ｼｭﾝ…

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 08:51:20.66

ちなつ「あかりちゃん、今日の給食は何？」
あかり「えっとねぇ…ちくわの磯辺揚げ…あっ…」
ちなつ「…」
向日葵「櫻子、今日の給食はちくわの磯辺揚げらしいですわよ」
櫻子「ちくわの磯辺揚げ！おい！向日葵！私のぶん多く盛っといてね！」
向日葵「全く…櫻子は本当に食い意地が張ってますわね」
櫻子「えへへ…だって美味しいだもん！」
向日葵「しょうがないですわね…」
あかりちなつ「…」

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 08:51:45.58

向日葵「もう12月なのに手ぶくろを忘れてくるてつくづく櫻子もおバカですわね」
櫻子「いやー今日の朝バタバタしてたんだって」
向日葵「全く櫻子ったら…ほら…こうやって手を繋げば暖かいでしょ？」
櫻子「おお向日葵気がきくなぁー！」
向日葵「…」
向日葵「やっぱなんか貴方と右手繋ぐの嫌ですわ左手にしてちょうだい」
櫻子「は？なんだそれ？変な向日葵」
向日葵「櫻子の手…冷たいですわね…」

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 08:52:14.64

向日葵「櫻子どうしましたの？そんなにテレビばっかみて？」
向日葵「向日葵聞いた！ナモリトゥーンの新作が出るんだって！」
向日葵「ナモリトゥーン…？あの流行ってるゲームですわよね？」
櫻子「向日葵買ってよー！私もナモリトゥーンやりたいー！」
向日葵「あいにくわたくしも小さい頃から貯めてたお小遣いを去年使ったばっかりですの」
向日葵「あれ…お小遣い…？何に使ったっけ…」

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 08:52:39.56

向日葵「櫻子、その首につけてるネックレスはどうしたのかしたら？」
櫻子「あれ？このネックレスどうしたんだっけ？」
向日葵「貴方自分の持ち物ですら分からないのね…」
向日葵「それにしてもそのネックレス、どこかで見覚えが…」
櫻子「…」

**名無しの七森(古谷)** · 2017/08/02(水) 08:54:59.67

向日葵「櫻子、明日のお出かけ、楽しみですわね」
櫻子「そだねー」
櫻子「ところで向日葵さぁ、明日のお出かけ歩くのめんどくさいから車で行かない？」
櫻子「うちの姉ちゃんの友達が乗せてってくれるって言ってるんだけど」
向日葵「車…！駄目駄目駄目駄目絶対駄目ですわ！車は絶対に駄目ですわ！」
向日葵「櫻子を車なんかに載せるわけには絶対にいきませんわ…」

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 08:56:07.11

ちなつ「もうすぐ一年だね…」
ちなつ「丁度教えてたのも今のこの時期だったな、向日葵ちゃんの受け売りだったけど…」
あかり「結局…完成することはなかったんだよね…」
あかり「ずっとこのままなのかなぁ…」
ちなつ「お医者さんによると記憶の片鱗の積み重ねでそのうち戻るらしいけど…」
ちなつ「いっそ本人の為にも戻らない方がいいかもね…」
あかり「そうだねぇ…戻ったところで受け入れられるかどうか…」
向日葵「赤座さんたちなんの話をしてますの？」
あかり「ひっ…向日葵ちゃん…！」
櫻子「ちくわの磯辺揚げの話でもしてたんじゃないの！それかクッキーとかケーキとか！」
向日葵「それは貴方が食べたいだけではなくって？まぁケーキはもうすぐクリスマスですから食べる機会はありますわよ」
櫻子「やったー！クリスマスだー！今年はサンタさんプレゼントくれるかなぁ…！」
向日葵「クリスマス…プレゼント…何か大切な事を忘れてる気がしますわ…」
あかりちなつ「…」

**名無しの七森(古谷)** · 2017/08/02(水) 08:57:48.17

向日葵「今日はクリスマスですわね」
櫻子「もう一年も経つんだね」
向日葵「一年？なんのことですの？」
向日葵「まぁいいですわ、それにしてもケーキを買う財布をなくしてしまいまして…」
櫻子「全く！向日葵もドジだなー！」
向日葵「ここでもない、ここでもない」ｶﾞﾗｯｶﾞﾗｯ
向日葵「…ん？なんですのこの焦げた汚いボロ切れは…？」
櫻子「」
向日葵「マフラー…？それに作りかけ…？」
櫻子「」
向日葵「…」

向日葵「全て思い出しましたわ…」

**名無しの七森(古谷)** · 2017/08/02(水) 09:00:02.38

続いて次のニュースです
今日未明富山県高岡市七森町で中学二年生の女子生徒が自殺したとの模様です
死亡したのは七森中学校2年古谷向日葵さん14歳で右手にはマフラーを持っていたとのことです
このマフラーは一年前報道しました同町の交通事故の際の被害者の遺留品で事件との関係性があるとして警察が調査しています

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 09:03:15.04

一年前
向日葵「今日は待ちに待ったクリスマスですわ」
向日葵「今日の為にお小遣いを貯めて買ったこのネックレス…櫻子は気に入ってくれるかしら」
向日葵「櫻子から今年のクリスマスはわたくしと櫻子でプレゼント交換しようなんて言い出すものですから張り切ってしまいましたわ…」
向日葵「それにしても櫻子は何をくれるのかしら、高価なものじゃなくてもいいから何か心のこもったプレゼント、期待してしまいますわね…」

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 09:05:19.48

櫻子「かわいい！これ高かったでしょ！」
向日葵「櫻子が喜んでくれてなによりですわ、ところで貴方からのプレゼントはなんですの？」
櫻子「…！いやぁ…それがさぁ…今はちょっと事情があって無いって言うかー…」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ
向日葵「まさか貴女。自分からプレゼント交換をしようって言っておいて自分は忘れてた訳じゃないんでしょうね…？」
櫻子「いや忘れたって訳じゃないよ…もう少し時間があればって言うか…」ｱｾｱｾ
向日葵「」ﾌﾟﾂﾝ

**名無しの七森(古谷)** · 2017/08/02(水) 09:10:05.37

向日葵「貴方にはつくづくガッカリですわ！忘れてた挙句謝罪も無しに言い訳ばっかりなんて！」
櫻子「だーかーら！忘れてたんじゃn
向日葵「まぁ薄々そんな気はしていましたわ！クリスマス近いって言うのに櫻子は私の約束をすっぽかして吉川さんとばかり遊んでいましたもの！そんなに吉川さんが好きなら吉川さんとだけ遊んでればいいんですわ！」
櫻子「ちょっと！ちゃんと聞いてよ！私は
向日葵「もう貴方の言い訳は聞きたくありませんわ！」
ｶﾞﾀﾝ
櫻子「もうなんだよ！向日葵の馬鹿！もう知らない！」

**名無しの七森(歳納)** · 2017/08/02(水) 09:12:39.41

向日葵「先ほどはつい言い過ぎてしまいましたわ…」
向日葵「櫻子怒って帰ってしまいましたわ…」
向日葵「ただ元はと言えばあのおバカが忘れてたのが悪いんですわ…」
向日葵「はぁ…櫻子の為に作ったケーキもありましたのに…どうしましょう…」
ﾊﾟﾌｧｰ！ｷｷｯｰ！ﾄﾞﾝ
向日葵「なんですのいまの音…！家のすぐ近くでしたわ…！」

ザワザワ
向日葵「もう人だかりが出来ててあまり見えませんわね、事故…？かしらね」
男「おい救急車はまだか！」
女「今呼んだばかりよ！」
男2「おいこの子息が無いぞ！」
櫻子「」
向日葵「…！櫻子…！櫻子！！」
櫻子「」
男「なんだお前！あぶねぇぞ！」
向日葵「櫻子！櫻子！櫻子！櫻子！」
櫻子「」
男2「オイルに火が引火するぞ！早く逃げろ！」
向日葵「さくらこ…！どうして…！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ