橋下:三浦さんの本を全部読んだ上で、僕は反対。自分が行かなくなれば歯止めがかかるだろうという考え方は同じ。
だけど日本人の国民性を考えた時、放っておいても人が入ってくる徴兵制の軍なんか作ったら、いじめなどが酷いことになると思う。そんなところに僕は入りたくない。絶対に殴られたりすると思う。

日本は成熟した民主主義の国だから、間接民主制で国民が意思表示をするのと同様に、国会議員が負担するべきだと思う。
だから僕は維新のとき、国会議員が護衛艦に乗れ、そのリスクを負ったら、よう戦争なんかせえへん、ということで法案を作った。維新の国会議員はブーブー文句を言っていたけれど

三浦:今、人気取りしようとしたでしょう?(笑)。国会議員を現場に送り込むというのは、庶民が溜飲を下げそうな話。だけど国会議員は結局のところリーダーだから、リーダーらしくしないといけない。
議員というのは、一応はエリート。それを一兵卒として現場に行かせたらシビリアンコントロールが崩壊する。シビリアンコントロールというのは、軍人の地位が低いからではなく、軍人が力を持っているからこそ軍人じゃない人が上に立ちましょうという考え方。

橋下:そこは制度設計だけれど、全員が現場に行く必要はない。僕は政治の世界にいて、官僚組織はなんでもそうだけど、権力を持っている人が安全地帯にいて物事を考えている。これが一番よくない。

国会議員は700人くらいいるんだから、2、30人死んだところでまた次から次に出てくるんだから、そのうちの何十人かでいいから、とにかく乗せるぞ、それで判断せえと。
俺が行かないといけないとなっても防衛出動を承認できるような、そんな根性ある奴はいないと思う。