そして「白馬に跨れる大王の使者」こそ日本人だとインドネシアは信じていたのである。
インドネシアにとって、ジヨヨボの予言は正しく実現したのである。

その予言の通りに、ちょうど六百年目に日本人はインドネシアを救うためにやって来た。

しかも「白馬に跨れる大王の使者」は、白い大きな絹の傘を背にして、空から蘭印へやって来たのである。
思いもかけない「大空から救いが来た」ということが、彼らに神秘的な喜びと感激とを与えているようであった。