鑑定医は自閉スペクトラム症と注意欠如多動症については検査を実施し、
検査結果は高値であるものの異常なしとしている。
限局性学習症については検査を行っていない。だが、専門家の目で見ると、
発達症の特性と被告のとった行動の関連は違和感なく解釈がつくし、
逆に発達症の特性があると想定しないと解釈が困難であるという。

「赤ちゃんが邪魔だという思いがあり殺したかったなら、地元で人知れずそうしたはずです。
空港で陣痛を感じたのに飛行機に乗るでしょうか。見つかっては困るという発想や罪悪感があるのに
わざわざカフェで写真を撮ってSNSに上げるでしょうか。司法的視点よりも、発達特性に基づいた
結果こうなったという方が全容を合理的に説明できます」

( 後編 に続く)

「就活の邪魔になると思った」赤ちゃんを窒息死させた元女子大生の被告が語ったこと
〈両親はまだ1割程度しか私を理解していない〉 へ続く

三宅 玲子/文藝春秋 2022年2月号
https://news.yahoo.co.jp/articles/9dce1c39d1111bf17ea93493e152eeed49eb0c0d?page=6