ゆるゆりクトゥルフ [無断転載禁止]©2ch.net
「……ここ、どこだ?」
気が付いたら見知らぬ場所にいた。
いつも通りの日常。
いつも通りの時間に目覚め、いつも通りに授業を受け、放課後はいつも通りに部室で京子たちと過ごした。
雨が降っていたので早めに解散し、帰宅後すぐにシャワーを浴びた。
買い物はしていなかったので夕食は買い置きのパスタを茹でて食べた。
ベッドの上でスマホをいじりながらだらだらしていたら眠くなって、それから……。
「ダメだ……思い出せない」
覚醒し切らない頭がもどかしい。
大きく息を吸い、吐き出す。
しっかりしろ、これは異常事態だ。 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 一定の速度で歩みを続ける。
片手を壁に添え、右足を先に出す。
続いて左足。
幾度となく繰り返した工程。
傍らの鳥は黙ったままだ。
単純な作業が沈黙をごまかすのに丁度よかった。
先ほど打ちつけた額が、まだヒリヒリした。
少し進んだところで、突如沈黙を破った鳥がピイと鳴いた。
「え?」
踏み出した右足は止まらない。
ぬるり。
今までとは違った床の感覚に足を取られる。
「えっ!? ちょっ……! わっ、わっ、わっ!!」
咄嗟に横の壁で身体を支える。
バランスを崩しながらもなんとかそこに踏み留まることが出来た。 呆然とする私の傍らで鳥がまたひとつ鳴く。
それは私を気遣うような声色だった。
頬に触れるやわらかな感触。
「だ、大丈夫……ごめんね、せっかく教えてくれたのに……」
知らないうちに歩き方が雑になっていたようだ。
心の中でそれを猛省する。
(私は一体何を踏んだの……?)
少し後ろの床を足で探る。
床に変わったところはなく、以前までの硬さを持っていた。
更にくまなく周囲を探ってみるものの、それらしい物は見つからなかった。
(消えた……!?)
だがあの時とはまた状況が違う。
あの壁は四角い物体を手にしたことを引き金に消えたように思えた。
しかし、床に対して私は特別なことはしていない。
にも関わらず、床には何の痕跡もない。
これが意味することはなんだろうか?
瞬間、脳裏にひとつの考えが浮かぶ。 私は確かになにかを踏んだ。
しかし、床にその痕跡はない。
ーーーー突然壁が消える現象を目の当たりにしておいて、今さらなにを。
そう思うのは簡単だ。
この空間で常識が通用しないことなどとっくに分かっている。
深く考えずに先へと進むべきなのだろう。
しかし、思考は止まらない。
ーーーーでは、発想を逆転させてみてはどうだろうか?
消えたのではない。
それが、今もそこにあるのだとしたら。
私が今まで歩いてきた硬質な床。
それ自体が、
まるで水溶きの片栗粉のように、
柔らかくなれるものだとしたら。
そう仮定したところで、ひとつの疑問に突き当たる。
今までつたってきた硬質な壁。
ーーーーそれは本当に壁だったのか? 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 ピッ ピッ ピッ
その音で意識を引き上げられる。
傍らの鳥が短く続けて鳴いている。
聞き覚えのある、声色だった。
「この先に、なにかあるの……?」
ピヨィとひと鳴き。
肯定とみてよさそうだ。
そのままくりくりと身体を頬に押し付けられる。
黒いものに包まれそうだった心が、晴れていくのを感じた。
少し躊躇して、私は壁に触れる。
その感触は以前と変わらないものだった。
じりじりと先へ進むと、爪先になにかがぶつかる。
それはガンッと聞き覚えのない音を立てた。 「行き止まり……!?」
慌てて腕を前に伸ばし、すぐに前方のそれに触れる。
冷たく、ざらざらとした感触。
壁や床の感触とは全く違う。
しかし、異質な感触ではなかった。
私はこれに似た感触のものを、
この空間ではない場所で触ったことがある。
破裂しそうな心音。
伸ばした腕を引き、手の臭いを嗅いでみる。
錆びた金属のような、臭い。
(これって…………!)
再び前方の壁をまさぐる。
すると腰のあたりに突起をひとつ発見した。
突起は片手で握ることが出来るほどの大きさだった。
それを左右に軽く捻ってみる。
ガチャガチャという音がした。
(まわ………せる…………?)
ーーーーあぁ、そうだ…………これは…………!
私は突起をひねりながら、それを引いた。 瞬間。
青い光が差し込み、音が流れ込む。
急な光に目を開けていられなくなる。
目を瞑ったまま、私は音の正体を認識した。
激しい、雨音。
ゆっくりと目を開ける。
私の目に映ったのは鬱蒼とした草木。
どうやら、ここは森の中のようだ。
空はオーロラめいた青白い光に照らされ、青い霧が濃く広がっている。
突如、肩の上の鳥が空へと飛び立つ。
「あっ……!」
そこで私は暗闇の中連れ添ったそれの姿を初めて目にする。
小さな身体。
白い羽。
首から後ろへかけての、青い模様。
「待って!!!」
私の呼び声むなしく、
鳥は白い翼をはためかせ、振り返ることもなく空へと消えていった。 手に掴んだままだったそれ、ドアノブを離すと、一歩前に踏み出す。
むせかえるような草木の香り。
そのまま激しい雨に打たれる。
身を打つ水の感触は生々しいものだった。
突如、後方からバタンと大きな音がした。
「ヒッ!」
慌てて私は振り返る。
そこで見たもの。
ひとりでに閉じた扉が、少しずつこの場から消えていく姿だった。
私は、それを呆然と見ていることしか出来ない。 やがて扉は完全に消失し、そこには一人雨に打たれる私だけが残った。
『もう暗闇の中へと戻ることはできない』
心の中で私はそれを認識した。
空の色が一層明るくなる。
オーロラのような波形がゆらゆらと、不思議な動きをする。
まるで海の揺らめきを見ているかのようだ。
そのうちあまりの明るさに目をあけていられなくなった。 ーーー
ーー
ー
「……の………………やの………」
誰かの、声?
わたし、わたしは…………。
「綾乃!!」
「え!?」
ハッとして顔を上げる。
そこにあったのは……
「お母さん……?」
心配そうに私の顔を覗き込む、母の姿だった。
慌てて周囲を見渡す。
そこは見慣れた、自宅の玄関だった。 「もう、やっと反応した! そんなにずぶ濡れになって……あなた、傘は持って行かなかったの?」
「え?」
母にそう言われ、自分の姿を確認する。
私の服はびっしょりと濡れていた。
まるで長時間雨に打たれたような、ひどい有様だった。
呆れたような口調で母が続ける。
「いいから、お風呂に入っちゃいなさい。着替えは用意しておいてあげるから」
「え、あ……うん……ごめんなさい……」
曖昧に返事をした私は、言われるがまま風呂場へと向かった。
風呂から上がった私は、
母に夕食はいらないと告げ、そのままベッドに潜り込んだ。 翌日、カーテンから差し込んだ光で私は目覚めた。
まだ、頭がボーッとする。
(夢、だったの……?)
昨日の出来事を思い出す。
気がついたら私は暗い空間にいて、
そこで鳥と会って、
最後にそこから抜け出して……
そこまで思い出して私は苦笑した。
あまりにも現実味がない。きっと夢だったのだろう。
ふらふらとした足取りでリビングへと向かう。
そこに家族の姿はなく、テーブルには1枚の書き置きがあった。
『用事があるので出掛けます。
キッチンのテーブルの上におにぎりがあるから食べること!
つらかったら今日は寝ていなさい。
母より』
それを読んでから今日が休日だったことを思い出した。
……確かに、体調はあまりよくないようだ。
おとなしく母に従うことにしよう。 書き置きを読んだ私はキッチンへ向かった。
テーブルの上にはラップに包まれたおにぎり。
皿の上にちょこんと乗っていた。
ーーーーこれを食べたら寝てしまおう。
そう思いテーブルに近づいた。
瞬間。
それを目にした私は一瞬で意識が覚醒した。
「な、なんで…………!? 嘘でしょ!?」
昨夜、母に預けた鞄の中身だろうか。
テーブルのそこに置かれていたのは携帯電話と買ったばかりの参考書。
と。
見覚えのない、四角い物体。 一気に呼吸が荒くなる。
目が、霞む。
震える手でそれに触れると、ひやりとした陶器のような感触。
見覚えのないそれを、私は確かに触った覚えがあった。
手に取ったそれをよく見ると、不自然に小さくへこんでいる部分を見つけた。
爪が、ひっかかりそうだ。
爪を立ててみると四角い物体……『箱』は容易に開いた。
中から出てきたのは、折り畳まれた1枚の紙片。
私はそれを広げる。
そこには緑のインクでびっしりと文字が書かれていた。
日本語だ。
読み、取れる。
読み取れて、しまう。 『門の創造』
『空間と』
『空間を』
『繋げる』
『個と』
『個を』
『繋げる』
『門の創造』
私の異常体験は、まだ終わっていない。 探索者名:杉浦綾乃
探索結果:生還
クリアボーナス:SAN値+6
クリアボーナス2:SAN値+4(条件:鳥の生存)
クリアボーナス3:SAN値+2(条件:箱を持ったまま生還)
クリアボーナス4:未達成(条件:暗闇に潜んだ神話生物2種の正体を見破る)
取得魔術:『門の創造』(取得中)
取得技能:クトゥルフ神話技能+2
原作
WaKaMuRa
若村(じゃくそん)様制作 『壁の中にいる』
終 予定していたプロローグはこれで終わり
誤字脱字申し訳ない
ニコ動のとあるリプレイ動画に多大な影響を受けてます 『壁の中にいる』はシナリオ改編がかなり著しいです
http://imgur.com/hdLpYJq.jpg
http://imgur.com/Ensn8pM.jpg
の画像を見てたら書きたくなったというか鳥関連はほぼ全て俺設定ですすみません
意識暗転系シナリオはこれで最後にしようかなと思ってます
思い出したころに続きを書くつもりなのでそのときはまたよろしくお願いします 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 モフ壁はツァトゥグア
周りの壁は無形の落とし子びっしり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 画像 トマト ラムレーズン 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン キャラソン 画像 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン キャラソン 画像 歳納京子 あかり かわいい 学年1位 ラムレーズン キャラソン 画像 歳納京子 リア充 トマト かわいすぎ 声優 ss キャラソン 壁紙 廊下の窓から西日が差し込む。
こんなにも綺麗な夕日はいつぶりだろう。
私はガラにもなく足を止めそれに見入ってしまった。
視線を落とせば、校庭で運動部連中が元気に練習をしている。
このところ雨が続いて満足に練習出来なかった反動だろうか。
その鬱憤を晴らすかのように部員たちは声を張り上げていた。
(健全だなぁ……)
ーーー絶賛青春謳歌中。
帰宅部同然の私の目にはそれが少し眩しく見えた。
陸上部顧問の南野先生から直々に陸上部への勧誘を受けたとき、
なんだかんだ理由を付けて断ったものの、本心ではほんの少し揺れていた。
昔から身体を動かす事は得意だったし、実際入学したばかりの頃に一度、陸上部の見学にも行っている。
なにかが違えば、今ごろ私もあの輪の中に混ざっていたのかもしれない。
といっても、今の生活に不満を感じている訳ではないのだが。
幸い私は気のいい友人に恵まれている。
その友人達と共にモラトリアムを貪るのも、一つの青春だろう。
……物は言い様ではあるけど。 (っと、いかんいかん)
こんなところで油を売っている暇はない。
教室では彼女が待っているはずだ。
私は両手に抱えた大量のプリントを持ち直し、再び歩き始めた。
あの奇妙な夢を見てからすでに一ヶ月以上が経つ。
夢に出てきた怪物に突然襲われる!
……ということもなく、私はすっかり元の平凡な日常へと戻っていた。
このまま時間が経てば、あの夢はじきに記憶から失われていくのだろう。
………時間が経てば、の話だが。
雨が降ると、私は未だに思い出してしまう。
あの夜の事を。あの夢の事を。
(明日からはまた、雨だっけ……)
六月。
梅雨はまだ始まったばかりだ。
美しい夕日に照らされながら、私は足を進める。 教室へ戻ると彼女は一人、席に座って作業に没頭していた。
茜色に染まった教室には私を除けば彼女一人しかいない。
彼女は作業に集中するあまり、私に気づいていないようだ。
少々声を掛けるのが憚られたが、そこまで気を使うほど知らぬ仲でもない。
「ただいま」
一言。
なるべく驚かせないようなトーンでそう言った。
そこで彼女はようやく私に気がついたようだ。
「おかえりなさい」
一言。
振り向いて彼女、杉浦綾乃はそう言った。 「これ、ここに置いておくから」
私は手に抱えていたプリントを手近な机の上へと降ろした。
一枚一枚は軽いとは言え、量が量なのでそこそこ疲れた。
そのまま肩をほぐしていると、綾乃から「お疲れ様」と労いの言葉をかけられる。
「ごめんなさいね、手伝ってもらっちゃって」
「いや、これクラスの仕事だろ? 別に気にしなくていいよ」
私がそう言うと、綾乃は小さく笑って「ありがとう」と返した。
なんとなくむず痒くなった私は、綾乃の正面の席からイスを拝借してそこに腰掛けた。
「何か手伝えることがあれば、言ってもらえれば」
「ありがとう。でも大丈夫よ、もうすぐ終わるから」
そう言って再び作業に没頭し始める綾乃。
「そっか」とだけ返して、なんとなくその様子を眺める。
早い。
やはりこの手の作業は手慣れているのだろうなと感じた。
私なら倍の時間は掛かるかもしれない。