ゆるゆりクトゥルフ [無断転載禁止]©2ch.net
「……ここ、どこだ?」
気が付いたら見知らぬ場所にいた。
いつも通りの日常。
いつも通りの時間に目覚め、いつも通りに授業を受け、放課後はいつも通りに部室で京子たちと過ごした。
雨が降っていたので早めに解散し、帰宅後すぐにシャワーを浴びた。
買い物はしていなかったので夕食は買い置きのパスタを茹でて食べた。
ベッドの上でスマホをいじりながらだらだらしていたら眠くなって、それから……。
「ダメだ……思い出せない」
覚醒し切らない頭がもどかしい。
大きく息を吸い、吐き出す。
しっかりしろ、これは異常事態だ。 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 毒入りスープ面白いよな
簡単なセッションに見えて黒幕かなり大物だし 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 「ありがとうございましたー」
目当ての参考書を購入し、本屋を出た。
その瞬間、むわっと伝わる湿気。
このところしばらく雨が続いており、ジメジメと不快で仕方がない。
空調がきいた店内に少々後ろ髪を引かれる。
(ひと雨、来るかもしれないわね……)
東の空に黒い入道雲を見つけた。
たまの晴れ間を見計らい買い物に出たものの、どうやら雨はまだ続くようだ。
鞄に入れた折り畳み傘を確認する。
使わずに済めばいいのだけれど。 つい先日も船見さんが雨に打たれ体調を崩したという。
私も歳納京子に連れられ、見舞いに行った。千歳も一緒に。
出迎えてくれた船見さんは思っていたよりも体調が悪そうだった。
熱はもう下がったと言ってはいたが、酷く疲れているように思えた。
……歳納京子は、構わず騒いでいたのだけれども。
結局最後には船見さんにゲンコツを食らっていた。
あれが幼馴染の距離感というものなのだろうか。
(……って、なに考えてるのよ、私は!)
歳納京子のことなんて、今はなにも関係ないじゃないか。
とにかく、見舞いに行っておいて自分も同じように風邪を引いたとなればいい笑い者だろう。
私は足早に帰路に着いた。 自宅まであと中ほどまで差し掛かった時、信号に捕まった。
国道に掛かったこの信号はなかなか色が変わらない。
普段なら大人しく待つのだが、このまま雨に打たれるのは癪だ。少しイライラする。
カチッ カチッ カチッ
私は信号機のボタンを続けて3度押した。
こんなことをしても意味など全くないのだろうが。
しばらくして信号が青へと変わる。
やはりここの信号は色が変わるまでが長い。
空を見ると雨雲はさらに近づいているように思えた。
家路を急ぐ。 横断歩道を渡ってほどなくした頃。
私は言い知れぬ不安に襲われ立ち止まった。
思えば信号待ちをしていた時から何かがおかしかったような気がする。
私はあそこで数分立ち往生をしていた。
私が目の前までやって来た途端に信号の色が赤へと変わったのだから間違いない。
しかしその間、車が1台でも通っただろうか?
チラリと左腕に付けた時計に目を向ける。
夕方5時、少し前。
普段ならせわしなく車が行き来している時間だ。
そんなことがあり得るのか?
私は周囲を見渡す。
駅に近いこともあり、この往来は人通りがとても多い。
実際、自宅から本屋へと向かう途中にもたくさんの人を見た。
「どうして誰もいないの……!?」
しかし今は人影一つ見当たらない。
車の排気音すら聞こえない。
夕暮れの街はあまりにも静かすぎた。
背中に冷たいものを感じる。
突如、けたたましい音が鳴り響く。 「ヒッ!」
飛び上がらんばかりに驚く。
不意を突かれ腰が抜けそうになった。
身体を硬直させ音に耳を傾けていると、すぐその正体に気付く。
(お、脅かさないでよ……!)
音の正体、それは17時の訪れを知らせるチャイムだった。
誰もが知っている童謡。
聞き慣れたはずのそれは、どこか不気味に思えた。
考えみれば、先ほど時計を見たばかりだったじゃないか。
……少し神経質になり過ぎているのかもしれない。
車が通らなかったのも、
周囲に人影が見当たらないのも、
すべては偶然。
たまにはこういう日もある。
無理やりにでもそう思うことにした。 見慣れた道を行く。
反響する足音だけがやけに大きく聞こえる。
自宅まで、こんなに遠かっただろうか?
早く家に帰りたい。
周囲には相変わらず人の気配はない。
気付けば私は走り出していた。
この焦燥感はなんなのだろう。
走る。走る。走る。
あの角を曲がって、少し行けば我が家だ。
「はぁ……はぁ……! ふぅ……」
あっけなく自宅の前まで着いた。
私は安堵のため息をもらす。
そら見たことか。
やはり私の考えすぎだったのだ。
先ほどまでの自分の焦りようを思い出し、苦笑する。
まずはシャワーを浴びよう。汗を掻いてしまった。
せっかく買った参考書だが、読むのはまた明日にしよう。
それから……。
ドアノブを回す。
ドアが、開く。
そこで私の意識は暗転した。 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど なもり 同人 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 街の様子がおかしかった。
静かすぎる街。
私一人が世界から取り残されたかのような感覚に陥った。
そこから逃げるようにして走った。
家に着き、安心したのも束の間。
中へ入ろうとした瞬間。意識が飛んだ。
(な、なんなの……私は一体、どうなったの……!?)
どこまでも続く暗闇。
その中で私は目を覚ました。
必死で目をこらす。なにも見えない。
耳に神経を研ぎ澄ませる。なにも聞こえない。
しいてあげるならば、自分の心音と呼吸の音。
微かにそれだけが聞こえた。 身動きを取ろうと身体をくねらせる。
手足は問題なく動いた。
狭い。
伸ばした腕がなにかにぶつかった。
どうやら壁のようだ。
反対側の腕でも確認してみると、やはりすぐ壁に触れる。
この空間は、異様に左右に狭い。
圧迫感に息苦しさを覚える。
それはまるで、自分が今、
空間と空間の、ほんのわずかな隙間、
そのわずかな隙間の中にいるような……
ーーーー壁の中にいる。
そんなフレーズが私の頭の中をよぎった。 伸ばした腕で頭上を確認する。
天井の高さはそこそこあるようだ。
壁を支えにしながら、私は恐る恐る立ち上がった。
カラカラに渇いた喉から声をしぼり出す。
「すみません! 誰か、誰かいませんか!?」
静寂。
期待むなしく、それに応えてくれる声はない。
静寂の中、私はひとり呆然と立ち尽くす。
なんでも理屈っぽく考えてしまうのは私の悪い癖だ。
数少ない友人は、それも長所だと言ってくれたのだが。
ただ、今はその癖を呪う。
気付いてしまったのだ。 私は自分の横に手をやる。
そこには確かに壁があった。
パンッ
小さく手を叩く。
パンッ パンッ
続けてもう2度。
静寂。
私は自分の考えに確信を持つ。
反響が、ない。
音は跳ね返って来ず、響きもしなかった。
それは、どこまでも広大な空間で音を出したかのようで……
「ありえない…………!」
この場所が超常的かつ、異常な空間だということ。
それを本能的に感じ取った。 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり そのとき私はハッと思い出す。
肩に掛かった重み、鞄の存在を。
慌てて鞄の中を探る。
手探りとなるが元よりそれほど物は入れていない。大丈夫なはずだ。
これは……違う、参考書。
これは……傘。
もっと奥の方に……。
薄く角ばった感触。
あった! 携帯電話!
私は手に取ったそれの電源を入れる。
(嘘でしょ……! ホラー映画じゃないんだから!)
ボタンを何度も押してみても反応がない。
液晶画面は暗いままだった。
充電は十分にしてあったはずなのに。
しばし携帯とのむなしい格闘が続いた。 壁に背を預け、その場に座り込む。
そのまま膝をかかえ、身体を丸めた。
固い床だ。座り心地が悪い。
無駄な時間を過ごした。
いくら触っても反応しない携帯電話は再びバッグの中へと仕舞っておいた。
これからどうするべきなのだろう。
このまま闇の中でじっとしていてもいいのだろうか。
ここで誰かの助けを待つというのもひとつの手だ。
山での遭難者はその場から出来るだけ動かずにいるのが正解だという話を聞いたことがある。
焦って動き出したばかりに体力を消耗してしまったり、あるいはそのまま滑落してしまったり。
そういったケースがとても多いのだとか。
(でも、救援の望みは……薄いでしょうね……)
この空間が常識では測れない、異質なものであるという事を感じてしまったのだから。
オカルトの類いは微塵も信じていない私でも、心の中でなんとなくそれを認めてしまっている。
理屈。常識。セオリー。
私が今までに培ってきたもの。
その外付けの視界は、この状況ではあまりにも頼りなかった。 今は何時くらいなのだろう。
左の手首をさすってみる。
時計は確かにそこにあったが、肝心の針が見えなかった。
そこでまたもや異変に気づく。
私は左手を自分の耳の方へとそっと近づけた。
秒針の進む音が聞こえない。
時計が、止まっている?
「勘弁してよ、もう…………!」
先ほどからこんなことばかりだ。
考えても考えても思考の渦から抜け出せない。
私はそっと目を閉じる。
目を開いていようが閉じていていようが、見えるものは変わらない。
闇。ただそれだけ。
五感の一つを奪われるということ。
それはこれほどまでに心細いのか。
再び思考の渦へと飛び込もうとした、その時。
………ァ…………
微かな音。 瞬間、底に沈みかけていた意識を引き上げる。
今、微かに音が聞こえた。
発生源は……どこ?
周囲の気配を必死で探る。
しかし、それらしい気配はどこにもない。
空耳?
いや、そんなはずはない。
いつもより機敏になった耳が確かに捉えた音だ。空耳であるはずがない。
「まさか……」
とてつもなく嫌な予感がする。
音の発生源にひとつ、心当たりがあった。
確認するのが怖い。
だってそうじゃない。
もしそうなら、私の、私のすぐそばに狂気が潜んでいたことになるんだもの。
冷や汗が出る。心拍が激しくなる。
そんな意思とは裏腹に、身体が勝手に動く。
私はそっと傍らの壁に聞き耳を立てた。 ごく小さな音がノイズのように聞こえる。
……ガ………………………………………
それは一定の言葉を刻んでいるようだった。
よく聞き取ろうと耳を澄ませる。
……ガ……………………ァ…………………
泡が囁くような、人間の物とは思えない不気味さ。
不快かつ、忌々しい発音の言葉。
……ガ……………………ァ…………………ン………………
それは決して音ではなく、言葉であるはずなのに。
私にはその言葉がなにを意味するのかがわからなかった。
むかむかとするような感覚と、理解できないものへの恐れで胸が支配される。
「…………ヒッ……!」
堪えきれず壁から耳を離す。
先ほどまで聞こえていた音がまだ、耳鳴りのように聞こえた。 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 歳納京子 ゆるゆり 京綾 結京 ねんどろいど 同人 なもり 恐怖のあまり歯の根が合わない。
誰かに心臓を鷲掴みにされているような、そんな感覚に陥る。
おとなしく助けを待つ?
冗談じゃない。そんなことを言ってる場合じゃない!
ーーーーなにかが、壁の中にいる。
うじうじと考えて込んでいる暇など最初からなかったのだ。
おそらく私は『何者か』の手によりこの空間へと連れて来られた。
どうやってだとか、その目的だとか、そんなことは今はどうでもいい。
私の身に危機が迫っている。
それも、すぐ目前まで。
揺るぎないのはその事実。
一刻も早くこの空間から出なければならない。
……出口など、あるのかわからないが。
壁を支えになんとか立ち上がると、私は壁をつたって歩き始めた。
闇の中へと一歩、また一歩。
少しずつ進んで行く。 闇の中を進む。
どれほど歩いただろうか。
代わり映えのない景色は私の距離感を狂わせる。
……歩数を数えておけばよかった。
そう思ったところでもう遅い。
歩みのペースは一定だ。
もし、一歩先が深い穴だったら。
もし、得体の知れない存在と鉢合わせてしまったら。
そんな事ばかりを考えてしまう。
相変わらず両端は狭く、息苦しい。
この闇はどこまで続いているのだろう?
私は足を進め続ける。
しばらく進んだところで、前方から少し不穏な空気を感じ取った。
躊躇しながらも歩みを止めるわけにはいかない。
さらに進んでいくとその正体が明らかになる。
「そんな……行き止まり……!?」
前方には巨大な壁のようなものが行く手を阻んでいた。