>>724
「お兄は本当に頭が悪い!会話が出来ない!」
そう叫んだ妹は、次の瞬間には壁に叩きつけられていた。
「えぅっ・・・へぐっ・・・」
口から荒い吐息が漏れ、妹はその場にうずくまった。
遅れて、大量の痛みがやってきた。
「う、おぐっおげぇっ」
思わず、大量の吐しゃ物を床にまき散らす事になった。
兄に腹部を殴打された事に気付いたのは、その後だった。
視界が涙で歪む。

兄が「てめぇが汚したんだからてめぇが拭けよ!」と叫び、
部屋に戻る後ろ姿をみながら、妹は思った。

お兄ちゃんがあんなに冷たい目をしたのはいつぶりだっただろう、と。
こうやって私の事を見てくれたのは最後がいつだっただろう、と。

下腹部が、痛みとは違う何かで熱くなるのを感じた。