捜査の手どこまで」 県庁、地元業界に動揺 福島県談合
くすぶり続けた疑惑はやはり事件になった。福島県発注の下水道工事をめぐる談合
事件。東京地検特捜部の手は、佐藤栄佐久知事支援者の会社社長辻政雄容疑者(5
9)と県内建設最大手「佐藤工業」(福島市)の幹部の逮捕に加え、江花亮・元県
土木部長(70)宅の捜索にも伸びた。強制捜査着手から一夜明けた5日朝、地元
建設業界では捜査の行方をめぐり、うわさが飛び交い、県庁には職員がうつむきが
ちに出勤する姿があった。
「下水道だけで終わるか、あぶくま高原道路まで広がるのか。あるいはもっと…」。
浜通り地方の建設業者は不安を募らせる。先月中旬からの特捜部の参考人聴取は、
辻容疑者らの逮捕容疑となった県北流域下水道に加え、地域高規格道路「あぶくま
高原道路」などの受注業者も対象になっていたからだ。
高原道路の主な土木工事は、すべて県内3社の共同企業体(JV)が元請け受注。
JVの構成などの入札に参加すべきか―などについても、佐藤工業は“指導力”を
発揮したとされる。

 多くの県発注工事について、中堅以下の業者は「佐藤工業の力は群を抜いていた」
「(佐藤工業と関係の薄い)外様の業者は受注難に苦しみながらも、工事の配分に
は何も言えない状態だった」と口をそろえる。

 一方、県庁では職員らが一様に厳しい表情で出勤。報道陣の問い掛けにも「分か
りません」と足早に職場に向かった。庁内の喫煙室などでは「朝からいろいろ問い
合わせがある」「大変なことになったのかな」など、ひそひそ話が続いた。

 県幹部は「県のイメージダウンになったのは間違いない」と暗うつな表情。県土
木部は佐藤工業の指名停止処分の検討に入ったが、「いま判明しているのは同社か
ら逮捕者が出たことだけ。捜査の推移を見守り、今後の対応を検討したい」(建設
行政グループ)と戸惑いを見せる。
水谷建設(三重県桑名市)の脱税事件に着手してから約2カ月。関連捜査で浮かび
上がった“福島疑惑”の解明は、「立件しやすい談合事件から始まっただけでは」
(福島市内の建設会社)との見方が支配的。仕切り役とされる辻容疑者は、知事の
威光を背に県工事ブローカーを自称していたとされ、今後は官側の関与が焦点にな
りそうだ。

まあ、福島県は前の前の知事、松平知事の前の”木村好江”知事時代にも公共工事
がらみで汚職、逮捕事件があったからね。福島県民はさぞかし、がっかりしている
ことだろう・・・