部落地名総鑑:ネット「2ちゃんねる」掲示板に掲載、削除


「部落地名総鑑」と題した全国の地名一覧がインターネットのサイト「2ちゃんねる」の掲示板に掲載され、削除されていたことが26日、分かった。
法務省人権擁護局は「全国の被差別部落の地名とされる一覧がネット上に流出したのは把握している範囲では初めてだ。
内容の正誤は不明だが、差別をあおる行為で大変遺憾」としている。

 同局や大阪市によると、三重県内の行政職員が今月21日、掲示板に「部落地名総鑑」の圧縮ファイルがあるのを見つけ、
35の地方自治体が加わる全国人権同和行政促進協議会に通報。情報提供を受けた同局が25日、人権侵犯事件として削除を求めようとしたところ、既に削除されていたという。

 地名総鑑はこれまで紙の資料で10種類発見され、部落解放同盟大阪府連が9月30日、
うち2種類を電子データ化したフロッピーディスク36枚の回収を発表していた。同府連は大阪市から25日に情報提供を受けたといい、
「被差別部落ではない地名も含まれており、既に発見されている地名総鑑と同一かは現時点では分からない。
誰の目にも触れる状況になったことで、新たな人権侵害が起こりかねない」と危ぐしている。【山根真紀】

毎日新聞 2006年10月26日 22時00分